2018年度活動報告
本年度の活動内容
環境, 福祉, 健康
本校は、「環境の視点から持続可能な発展を目指し、私たちは地域の一員としてどのように生きていけばよいのか考えよう」をテーマに活動を行った。昨年度同様、環境教育をESDの柱として、船木中学校校区に重点を置いた活動に取り組んできた。
また、今まで行ってきた地域でのボランティア活動を継続し、地域とのつながりを実感できる活動を行った。ESDの実践を通して、生まれ育った地域を愛し、「自然環境」「まちづくり」の両面から故郷に貢献できる人材の育成を目標とした。
① 緑豊かな自然を見直す活動(SDGs17)
○ ニホンイシガメに関する活動
今年度は二ホンイシガメに関する活動を取り入れての2年目となった。今年度は昨年度実施した講演会に加え、生息地域での活動を取り入れた。2年生で生息している河川の生態系調査、3年生で生息地にあるため池の調査を実施した。愛媛県立とべ動物園の前田洋一副園長、住鉱テクノリサーチ環境事業部、農業用水水利組合の協力を得て行った。9月11日にため池付近の田んぼで9.2gのニホンイシガメ幼体が発見され、船木校区で繁殖していることが確認された。このニホンイシガメは現在とべ動物園で保護、飼育されているが、ある程度成長した後、船木中学校で飼育予定である。
○ 下かぶと山登山
今年度も夏休みに有志を募り、下かぶと山登山を実施した。今年度は約80名の生徒が参加した。昨年度の反省に基づき、登山道の標識を作成し、設置した。昨年度の本校の登山活動がきっかけとなり、地域の団体が4月に登山を実施している。今後、地域の団体と連携を取り、登山道の保全等に取り組んでいきたい。
② 地域貢献、地域ボランティアに関する活動
本校は、今年度からコミュニティ・スクールへ移行した。「かぶとの会」という名称で学校運営連絡協議会を行っている。この会の中で地域から依頼を受けた行事である校区の緑化活動「花いっぱい運動」や、自治会等が主催する文化祭等の地域行事の運営、準備に多数の生徒がボランティアとして参加している。これらの活動は、生徒に地域住民の一人であるという自覚を育てるだけでなく、生徒の自己肯定感の育成にも役立っている。
また、生徒の主体性を高めるため、今年度から地域の福祉施設へのボランティア活動を学校が主催するのではなく、市のボランティアセンターの事業である「ボランティア・チャレンジ」を活用した事業に変更した。これらの活動はすべて土日の活動である。60名程度の生徒が参加しており、全校生徒数180名の本校としては活発な取組ができていると考える。
来年度の活動計画
平成30年度の取組を踏襲し、実施していきたいと考える。その中でもニホンイシガメについての活動、かぶと山登山は3年目を迎える。地域や関係機関との連携をより強固なものにし、生徒が充実した活動ができるように見直していきたい。
これまでは活動することに重点を置いてきたが、平成31年度は活動した内容についての情報発信にもつなげていきたい。地域行事の場の一角を借りてのパネル展示など、効果的な方法を検討し実施していきたい。特に絶滅危惧種であるニホンイシガメの情報発信には細心の注意が必要である。愛媛県立とべ動物園の指導を仰ぎながら、進めていきたい。