2018年度活動報告
本年度の活動内容
環境, 国際理解, 平和, 人権, 持続可能な生産と消費
本校は、「共に生きる」を活動テーマとして、ESDを「人」「もの」「こと」との「関わり」「つながり」を尊重する子どもを育むことと捉えた。ESDの実践を通して、「人」「もの」「こと」と自分とのつながりを感じ、すすんでかかわる態度の育成を目標とした。具体的には、環境の尊重、人間の尊重を柱に、①~③自然環境にかかわる活動、④国際理解にかかわる学習を行った。
① 自然環境にかかわる活動Ⅰ【ホタル観察会】
校区を流れる安川にはホタルが生息している。毎年、児童と保護者を対象に「ホタル観察会」を行っている。豊橋市自然史博物館の学芸員さんを講師に招き、ホタルの生態や種類についての話を聞いた。その後、実際に安川沿いを歩き、乱舞するホタルを観察した。本物にふれる感動的な体験をすることで、いつまでもホタルの棲むきれいな西郷校区であってほしいと願う思い、守っていこうとする意識を高めることができた。
② 自然にかかわる活動Ⅱ【次郎柿栽培】
校区には、次郎柿の生産量日本一を誇る柿畑が広がっており、校区の自慢である。学校でも柿農家の方から木を借りて、JAの青年部の方の指導を受けながら児童が摘雷、摘果、収穫などの作業を行っている。特に3年生では、総合的な学習で取り組み、柿畑の見学や柿農家の方に疑問や柿栽培への思いを聞く活動をしたり、柿料理にチャレンジしたりした。この主体的な学びが、一層次郎柿への関心を高めた。これからの次郎柿栽培について考えることにもつながり、地域への愛着も深めることができた。
③ 自然にかかわる活動Ⅲ【吉祥山登山】
校区にある吉祥山(標高382m)登山に、毎年4年生が挑戦している。吉祥山は、古くから地域の人の生活に利用され親しまれてきた山で、豊かな自然が残されている。環境保全隊の方に吉祥山の自然について教えていただきながら登り、山頂で三河湾や奥三河の山々を眺めながらお弁当を食べて下山した。ふるさとの自然に囲まれて一日を過ごし、そのよさを体感することで、自然のすばらしさや守っていくことの大切さを学んだ。
④ 国際理解にかかわる学習【コネタ集会】
本校には、1927年に日米友好の親善大使として送られた青い目の人形「コネタ」が現存する。本年度は、同じく青い目の人形が現存する細谷小学校と合同で「コネタ集会」を行った。本校の6年生が「コネタ」について、細谷小児童が「エセル・ディーン」について発表した。クイズを交えて交流をした後、両校それぞれで、平和への願いや自分たちにできることを考えて平和宣言をした。国籍や生活・文化が異なる人たちとも互いに理解、尊重し合い、平和な社会をつくっていこうとする気持ちをもつことができた。
来年度の活動計画
5月 自然にかかわる活動Ⅰ【ホタル観察会】
児童・保護者の希望者が参加し、地域の自然のすばらしさや守っていくことの大切さを学ぶ。
通年 自然にかかわる活動Ⅱ【次郎柿栽培】
全校で摘雷・摘果・収穫を行う。3年生が総合的な学習「西郷の宝―次郎柿―」で地域の方に学ぶ。地域で働く人の思いを知り、地域への愛着をもつ。
10月 自然にかかわる活動Ⅲ【吉祥山登山】
4年生が総合的な学習「ふるさと西郷!自然探検」で登山をし、地域の自然のすばらしさや地域と自然とのかかわりを学ぶ。
1月 国際理解にかかわる学習【コネタ集会】
6年生が総合的な学習「西郷の宝―コネタとともに―」でコネタの歴史について学び、全校児童に発表したりクイズを出したりする。姉妹校(ワパコネタ小学校)との作品交流をする。平和や友情の大切さに気づき、国際社会の一員としての自覚をもつ。外国には多種多様な文化や生活があることを知り、それを尊重することの大切さを学ぶ。