2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 気候変動, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困, エコパーク, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

本園は分科会や研修を通してESDの活動を職員に周知する方法を今年度は多く設けることが出来た。様々な職員が参加する中で多く挙がったのは「ESDを難しく考えていたが、事例を聞くことによって自分たちが普段行っている活動が、ESDやSDGsに繋がっていたことを知った」と言う声が多く挙がった。今年度は一つの大きなテーマに向かって全員が同じ方向に進むだけでなく、各クラス自分たちの活動はの何に当てはまるのかも意識して、活動に取り組むことが出来ていた。各クラスの活動から「食育」「生き物」「国際理解」というテーマでの活動の事例が多く挙がった。

  • 食育に関わる活動 目標2・12

・夏野菜の栽培→野菜と花のカレンダーを自分たちで作り、どの時期に植えたら実がなるのかを図鑑を通して調べる活動を行った。それを見て夏野菜は何があるのか、自分たちが知らないまた食べたことが無い野菜にも触れる、いい機会となった。小さな命を着々と育てると同時に、そのおいしさや発見、喜びを他者と共有したいと子どもたちの中で感じられる活動に発展していった。

  • 生き物に関する活動 目標15

本物の体験を大切にしているもみの木保育園では各クラスで生き物の飼育を行った。その中でも1歳児クラスでは飼育していたカブトムシ毎日餌をあげたり、観察したりと愛着を持って育てていたが、突然動かなくなってしまった。死の理解が難しい年齢の児に対し、言葉で説明をするのではなく動かなくなった本物のカブトムシと向き合うことにした。いつもと違う様子に違和感を感じ、子どもたちなりに死を感じることが出来た。自分以外の生き物も大切にする気持ちが飼育することによってさらに芽生えていった。

  • 貧困に関する活動 目標1・2・3・10

12月のクリスマス献金では『世界の食料課題』というパネルを設置した。それを見た5歳児からは、コロナ禍で食料不足に直面する人が世界中で急増していることについて「SDGsの目標1と2と同じ」であることに気が付いた。「自分さえよければ他の人はどうなってもいい」という考えは困っている人を助けることが出来ない。という話し合いから、自分たちの遊びや生活の話へと広がっていった。その結果「自分だけでなく周りの人も幸せになれる方法を考える人が増えたら、食糧の問題も解決しそうだ」という結論が導き出されていった。

来年度の活動計画

・研修を通して、職員にESD・SDGsの考え方が自然と身につく環境を設定していく。
・ESDライブラリーを充実させ、子ども・保護者・保育者という子どもを取り巻くすべての環境において継続して活動を行っていける環境を設定する。
・自分たちが日々行っている保育活動がESD教育に繋がっていることを改めて職員に周知すると共に、子どもたちにも環境問題や世界のことなど自分たちを取り巻く変化についても考えてもらいたい。