福島県南会津郡 / 只見町立只見中学校
地域とともに学び行動する只見中学校 ~海と山から学ぶ~
【事例紹介者(ASPUnivNet)】国立大学法人 宮城教育大学 教育学部 市瀬智紀
(支援担当地域:青森・秋田・岩手・宮城・福島・新潟)
学校ステータス
(2021年12月執筆当時)
加盟校
教科等/特別活動 全教科
学年(または年齢) 全学年
活動テーマ 地球市民教育、平和と非暴力の文化, 持続可能な開発と持続可能なライフスタイル, ホールスクールアプローチ
事例の特色

只見中学校は、海洋プラゴミを上流から減らし、海を守る生徒の活動で知られる。新聞紙でレジ袋を作成して商店で採用してもらう、レジ袋教室を開催するなどの取組を行い、地域企業も広告塔になりメッセージがさらに広がっている。「持続可能な教育×持続可能な町」すなわち、学校発で地域を変容させることを目指している。

取組の詳細

只見中学校は、ユネスコエコパークの中にある雪深い山間部の中学校である。校外学習で新潟県の海を訪れた時に海洋ゴミが大量に漂着していることに課題意識を感じ、川の上流である只見にいながら海洋ゴミを減らす取り組みを始めた。テレビやラジオで中学生が海ゴミを減らすことを訴え、町内のコンビニや調剤薬局で中学生の提唱する新聞紙レジ袋を採用するようになった。本年度は地域企業との協働企業が広告塔になり子供たちのメッセージがさらに広がっている。また、「ほうき草」を生徒の各家庭で育て、生徒の発信で町の植物とし、「道の駅」で子どもたちが作成した「ほうき」を販売することを計画している。このように学校発の「持続可能な教育×持続可能な町」を目指している。只見町は町全体で手厚いESDが推進され、小中高の連携が図られている。小中学生の意識変化においても、「自然や文化を守る」「将来只見のために役立つ人材となる」ことに強い動機付けが見られる。

ASPUnivNetによる
支援の内容

只見町は、ASPUnivNet宮城教育大学の主催する、ESD/ユネスコスクール・東北コンソーシアムのメンバーで、コンソーシアム内で他地域の学校や団体と学びあうとともに、その取り組みを他地域に波及させている。コンソーシアムは、東北地方ESD活動支援センターとも連携している。また、ASPUnivNet宮城教育大学の主催する、ユネスコスクール北海道・東北ブロック大会では、生徒が参加してその成果を発表している。ユネスコスクール全国大会では、文部科学大臣賞を獲得した。

取組を通して
変容が見られた点

海洋プラスチックの課題調査を通して生徒個人と生徒全体に変容がみられた。新聞紙レジ袋の作成を通して、地域全体へ影響を与えた。生徒の取組みを学校HP、文化祭、地域成果発表会(町教委)、自治体並びに教育委員会HP、自治体の官報協力企業のHP、・新聞テレビなどのマスメディアなどで積極的に発信することで、学校発で町全体の意識変革をはかり、町全体が元気になる取組を行っている。

資料・画像・動画等