ユネスコスクール支援内容
1.UNESCO ASPnetアジア・北欧5か国中高生による ESD/SDGs国際フォーラム
2026年1月11日・12日にアジア・北欧4か国 のUNESCO ASPnet校から生徒・教員合計12名を招聘し、日本(18校)を含めた5か国の中学・高校生によって国際フォーラムが開催された(2日間で366名が参加)。大阪公立大学は支援大学として、大阪・関西地域のユネスコスクール学びあいネットワーク組織である「大阪関西ユネスコスクールネットワーク」(2009年設立)の活動を支援し、過去に蓄積された開催のための諸資源ならびに環境等を提供した。本フォーラムは、参加する幼小中高のASPnet加盟校による「総会」ならびに「コーディネーター会議」を重ねて練られ、かねてより形成されていた国際ネットワークである韓国、タイ、フィリピン、リトアニアのASPnet校とも綿密に連携を取りながら準備されたものである。今次の国際フォーラムのテーマは、「持続可能性を促進していること」、「持続可能性を妨げていること」を主題とし、若者の視点で気がついた生活や社会における事象に基づいて議論が行われた。ディスカッションは、参加国それぞれが抱えている現時点での持続可能性の課題と達成点について出し合い、ESD/SDGsのこれからの学習や取り組みなど、次のステージへ向かう展開となった。この成果は、若者による国際連帯の共同宣言(活動・学習指針)として発表し、既存の学校内の取り組みを発展させながらそれを社会へと広げ、若者世代が協働して進めるSDGsの取り組みを形成することを宣言した。なお、今回の国際フォーラムには、初めてユネスコスクールの幼稚園(富田林市立幼稚園)が参加し、園児による平和の文化をテーマとしたパフォーマンスが行われた。
以上、ユネスコスクール活動支援、ならびに国内・国際ネットワークの拡大と強化に取り組んだ。

広報パネル

5か国高校生フォーラム運営生徒:<会場>大阪公立大学森之宮キャンパス

5か国高校生フォーラムディスカッション風景:<会場>大阪公立大学森之宮キャンパス
2.「2023ユネスコ教育勧告」とユネスコスクールのネットワーク活動についての研修会
「2023ユネスコ教育勧告」が発表されたことを受け、大阪公立大学はユネスコスクールのスクールコーディネーターを対象とした「新勧告」と「実践」を結びつけるための研修会を開催した(9月28日)。テーマは「新ユネスコ教育勧告と高校生フォーラム」という主題で実施した。内容は、①ユネスコの基本的な考え、②1974年勧告の概要、③2023年勧告の構造とその内容、④新勧告の法的効果と現行法、⑤新勧告の前提となる「定義」の確認、⑥新勧告の指導原則と教育活動などで行った。とりわけ、新勧告に記載される「教育における“新しい社会契約”」については、ユネスコスクールの国際ネットワークの「学びあい」に通じるものであり、参加者からの関心が高まった。
以上、大学が有する知的財産をユネスコスクールに提供した。

新勧告研修の項目
3.「大阪関西ユネスコスクールネットワーク」総会と各行政機関との調整
毎春開催される、「大阪・関西ユネスコスク―ルネットワーク」の総会は、同ネットワークの学校を管轄する行政機関(指導主事等)や関係大学担当者、ならびに大学生が参加して実施されている。定期総会は、規約に従ってネットワーク代表(校長)、副代表(校長)を選出する他、事業報告ならびに新年度事務局体制の承認と新年度事業案等の承認を行ってネットワーク活動が進化する土台となっている。大阪公立大学は、ネットワーク事務局担当者と連携して大阪府教育庁、奈良県教育委員会、兵庫県教育委員会、大阪市教育委員会等のユネスコスクール担当部署と連絡をとり、ネットワーク活動の成果を報告すると同時に、各委員会への協力と支援をお願いすることを通してこの土台への支援を行っている。土台支援の目的は、各行政機関の管轄を超えてユネスコスクールが「学びあう」ことで、各校のユネスコ教育活動の発展と参加する生徒の多様な視点の獲得が可能となっていることを、行政と学校が一体的に共有できることを意図している。このことは、ユネスコスクールへの加盟を希望しようとする学校が教育委員会へ相談を行う際に、委員会担当者による有効なアドバイスを可能としている。
以上、大学として直接的なユネスコスクールへの加盟支援だけでなく、教育委員会を通じた間接的な加盟支援を行った。
ESD活動紹介
1.1年次から持続可能性の複合領域を研究するコース(Future Design Course)が人気!
大阪公立大学は、2022年4月1日に大阪府立大学と大阪市立大学が統合して開学した。統合後も引き続き全学部がSDGsを意図して取り組みを深めているが、とりわけ現代システム科学研究科/現代システム科学域がASPnetを支援し、ESD/SDGsを積極的に推進している。特徴的なことは、環境学、言語文化学、人間科学、教育学、社会福祉学、臨床心理学、認知行動科学、地球物理学、社会学他の各専門領域における教育研究を修めつつ、従来の学術領域の枠組みにとらわれない発想に基づく高度なシステム的思考力と領域横断的応用力を養っていることにある。この具体的なカリキュラムとして、Future Design Course(FDC)が設定され、1年生から研究に打ち込める指導体制が整えられている。4年間を通して学部や専攻の異なる領域の講義と研究指導を受けた学生は、多角的視点と多層にもわたる知見を獲得し、持続可能な社会の実現に貢献する確かな成果を上げることが可能となっている。
2.日本・フィリピン学生によるESD/SDGsの共同実践カリキュラム開発
本学、大阪公立大学(OMU)現代システム科学域学生と、フィリピン教育大学(PNU)の学生が2022年度、2024年度、2025年度(30名)にオンラインを通じてESD/SDGsの「共同実践カリキュラム開発」を行った。OMU側は環境学、福祉学、教育学、都市環境、心理学などの学生から構成され、フィリピン教育大学も理系と文系の学生が混在して、多視点・多角的・多面的に両国のSDGs推進上の課題と問題点を取り上げた。相互の問題共有の後、次のステップとして、事実→問題点→価値判断→分析→考察→検証→提案の流れでディスカッションが展開され、対等な関係で共同実践への提案を交わした。これにより、2国間で国を超えた問題の共通性と異なる個別的事情(課題)とを理解しあうことに至り、最終的に国際的に展開するESD/SDGsであることを前提に、国内のドメスティックな視点のみで考察することを逃れて自国の問題と他国との問題を同時に学ぶ学習展開案を作成することができた。これらは、ASPnet支援にも用いられ、高校で実践が試みられる予定である。

Jp-Ph オンラインミーティング風景

Jp-Ph Collaboration Class for ESD SDGs 1group
活動自己評価
https://www.unesco-school.mext.go.jp/supporters/aspunivnet/self-assessment/osakakouritsu/