2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 減災・防災, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 福祉

「地域に根付いた地域に愛される地域に貢献できる学校」をテーマとして、ESDを本校における地域課題解決型キャリア教育(吉高地域キラメキ(YCK)プロジェクト)と捉え、その実践を通して、生徒の課題解決能力と主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度、社会の中で自らの役割を主体的に果たそうとする態度の育成を目標としている。「教科学習(授業)」「総合的な探究/学習の時間」「課外活動プログラム」「プロジェクトリーダーによる特別ミッション(今年度から学校設定科目「地域課題探究」として新設)」を通して、「地域観光」「地域福祉」「地域教育」「地域防災」の4分野を柱に様々な取組を行っている。

教科学習での活動:地域の現状や生徒たちに求められていること等について基本的な知識を獲得することを目指し、「政治経済」の授業に飛騨市長を講師に招くなど、地域人材との連携を「家庭基礎」「保健体育」「英語会話」でも図った。

総合的な探究/学習の時間での活動:教科学習で獲得した知識を活用し、協働して学ぶ態度や、自分の意見を明確にして他者と対話する能力を育成することを目標として、大学教授による講演会やキャリア教育コーディネーターによるオリエンテーション、「地域の大人と語る会」を実施し、効果的な地域課題解決型学習を継続して展開することを目指した。また、探究のプロセスを学ぶ講座では、SDGsをテーマにグループで問いを立て、課題の設定→情報の収集→整理・分析→まとめ・表現に取り組んだ。

課題活動プログラムでの活動:教科学習で獲得した知識、総合的な探究/学習の時間で涵養された協働して学ぶ態度や他者と対話する能力等が発露されることを期待し、全校生徒に希望をとり、延べ507名の生徒が31の様々なプログラムに参加した。事前調査地域での活動振り返りの流れが定着した。

 

学校設定科目「地域課題探究」での活動:今年度、単位制に移行したこともあり、学校設定科目に新設して実施した。プログラム化された課外活動とは異なり、地域を学びのフィールドに、課題の抽出・仮説立て・ヒアリング・実践・振り返りまでを取り組む。今回で3年目となる【三寺ミッション】では、「お寺をもっと身近な場所にするにはどうすればいいか」という課題解決に向け、お寺の本堂を活用した「対話型イベント」に加え、外国人観光客を対象にした「英語パンフレットの制作と配布」と「あたたかい飲み物の提供」を実施する。取り組む生徒は毎年異なるが、これまで地域の方にヒアリングした内容や、前年の三寺ミッションで取り組んだ内容を引き継ぎながら、発展させている。課題解決を通して、地域に参加する力、主体的に地域(実社会)と接点を持ち貢献していこうとする態度を身に付けた。

来年度の活動計画

生徒にとって意義ある学びを継続させるために、学校内外の立場や価値観の違う人たちと方向性を共有することで関係性を高め、地域資源を活かして探究学習の質を高めていく。また、生徒が課題に気づく場面を多く設けたり、答えが一つとは限らないテーマについて対話しながら、互いを認め合う力を伸ばしたりできるように、普段の授業が、生徒一人一人とその集団が成長する場になるようにする。そのためにも「振り返り」を充実させ、どのような発見や学びがあったのか、改善点は何かなどの自己評価に重点を置いた授業改善に取り組む。