2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 国際理解, 平和, 人権, 健康

本年度の活動内容

Ⅰ.授業

①産業社会と人間(1年次)

キャリア教育の視点から将来の社会を担う一人となるべく、①人間関係形成・社会形成能力、②自己理解・自己管理能力、③課題対応能力、④キャリアプランニング能力の4つのキャリア力を身につけることを目指し学習を組んた。秋からは主体的に課題を設定し、解決するための探究活動に4,5人のグループで研究に取り組んだ。2月にはクラス内発表会、3月には1年次全体発表会による意見交換を行い深化を図る。

②総合的な探究の時間(2,3年次)

1年次の「産業社会と人間」のグループ研究で、自分以外の意見に耳を傾け、さまざまな視点から研究・発表を行ってきたことを受け、総合的な探究の時間「羅針(本校での授業名)」では個人研究に取り組み、設定した課題を多角的に分析・考察しながら問題を解決する力を育成した。進路に応じた興味・関心、SDGs、身近な問題の中からテーマを決め、探究を行い、その成果を12月中のクラス発表で確認した。更に代表者による年次全体の発表を3月に実施する。

この探究活動は3年次にも引き継ぎ、同じテーマについてさらに深く探究していくこととする。

③各教科・科目 担当者がそれぞれに、ESD,SDGsをとりあげて授業に取り組んだ。

Ⅱ生徒会活動

①学級委員会によるペットボトルキャップの回収と寄付を実施し、環境問題への意識や行動の力を高めた。

②保健委員会によるコンタクトレンズケースの回収とアイシティecoプロジェクトに参加、日本アイバンク協会へ寄付を通して二酸化炭素削減をはじめ環境問題、及び視覚障害の方への健康問題を考える機会とした。

文化祭では健康を学ぶことができるクイズを実施したり、身体測定ブースを設けたりして健康の保持増進への関心を高めた。SDGs3,12を意識した取り組みであることを全体に伝えた。

③国際委員会のメンバーが難民についての学習に取り組み、校内のプラズマディスプレイを利用して「世界難民の日」に合わせて「難民を知るウィーク」を実施し、平和や人権問題についての理解を深めた。

近隣の小学校2校と保育園にも協力してもらい、難民支援のための「届けよう服のチカラ」プロジェクトを実施し、環境、貧困、人権、平和などの問題を考えて取り組んだ。多くの服が次々生産され次々廃棄されることの問題を考えながら、服のリユースやリサイクルによる環境問題へのアプローチを行った。SDGsの1,3,7,10,11,12,16,17の目標に関わる活動となっている。

さらに、文化祭では募金活動に取り組み難民支援の一つとした。

④風紀委員会は横須賀市も取り組んでいるいじめをなくすための「ピンクシャツデー」に賛同し10、12月の2回、校内で実施した。12月の実施は世界人権デーを考えての実施となった。また2月にも実施を予定している。SDGs10,16を意識しての活動となった。

⑤図書委員会は書き損じはがきや切手の回収に取り組み「世界寺子屋運動」へ寄付をした。文化祭では古本の回収とそのリユースに取り組み、最終的に残った本については買い取り業者によって現金化した。現金は「世界寺子屋運動」へ寄付をした。どの活動も世界各地の子供たちがきちんと教育を受けることができるようにという願いを込め、SDGs4,10,12の目標を意識させた。

Ⅲ.学校行事

文化祭では各クラスの催し物にSDGsの視点を盛り込んだ企画を考えた。

例1.男女差別の意識改革を考えた演劇「不思議の国のアリス」の上演

例2.終了後のごみの減量を意識した洋風お化け屋敷

例3.ジェンダー平等の達成や、多様な個性を認めようというメッセージを込めたインスタスポット

例4.GOAL12のつくる責任、つかう責任を果たすような縁日の提供

Ⅳ.そのほか(校外の団体との連携)

①「若き防災津波大使スタディツアー」「世界津波の日」2022高校生サミットin 新潟 」に参加

2年次生2名と留学生1名の計3名が10月17日~20日までのスタディツアーとサミットに参加し、地震や津波に関して、日本各地及び世界各地の高校生とともに防災・減災についてプレゼンテーションやディスカッションを通して学習をした。

この事業の参加に当たっては希望者から3名を選考し、「災害を理解し、生き抜く力を高める」というテーマの分科会に発表するため、夏休み中から取り組みを始め、全校生徒と教員対象に防災意識アンケートを実施、そこから課題を見つけ学校周辺の調査を行い、プレゼンテーションにまとめた。

②キャラバン隊キャンペーン

クリーンよこすか久里浜地区市民の会が実施する清掃と美化啓発を行う「キャラバン隊キャンペーン」に保健委員会のメンバー10名ほどが参加した。町内会の方々や久里浜地区近辺の中学生や高校生とともに市民にポイ捨て防止条例の周知とごみのポイ捨て防止を呼びかけた。

③ユネスコユースセミナーへの参加

3月末に行われる第8回ユネスコユースセミナーに参加する。このセミナーは関東圏の公立・私立の学校、民族学校、インターナショナルスクールの生徒たちが集まって、若者たちにとって重要なテーマのなかから一つを選び、理解を深め、議論し、表現する取り組みである。コロナ禍でこの2年間はオンライン開催であったが、久しぶりに対面で行われる。また、今年は包括的セクシュアリティ教育をテーマに行われるが、3月20日の世界幸福デーに関連して、人々の幸せを追求することこそセクシュアリティ教育の重要性であると捉えながら準備を進めている。

来年度の活動計画

今年度立ち上げた校内の組織である「ESD推進委員会」を軸に、授業、生徒会活動、学校行事などにおいて今年度と同様の活動を学校全体で引き続き実施していく。

特に今年度「海洋都市横須賀 海洋プラスチックごみ対策アクション宣言」に賛同したところである。これまでも部活動単位で年間を通して実施している地域の清掃活動などをよりESD、SDGsと結び付けて生徒たちに考えさせ、各個人の内面の変容を促していきたい。