2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 減災・防災, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育

本校は、「進んで学び、高め合う子~元気・勇気・根気~」を学校教育目標に掲げ、子どもにとって身近な学習材を活用しながら、学習環境の充実を目指している。ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通して、「持続可能な社会づくりを担う力」の育成に取り組んできた。

具体的には、全ての教科等の学習においてESDで育成を目指す「構成概念」と「能力・態度」の視点も加えて授業デザインを行うことで、学校での学びと「持続可能な社会づくりを担う力」との関連を図った。また、子どもたちは、学習したことについて他校の児童と2回オンラインでの交流を行った。交流を通して、身近なところから持続可能な開発やライフスタイルについて考えることができた。

○3年生「特別活動(学級活動)」

「学級集会を開こう」

本実践では、能力・態度【⑤協力】を育むために、「係の友達や他の係の考えも聞きながら、計画し、やってみる。」という共通理解のもとで話合い活動を行った。学級集会に向けて、各係ができそうなことを考える中で、みんながもっと仲良く、互いを思いやれる遊びにはどのようなものがあるか、遊び係発案のもとで考えた。自分の立場が分かる「リアクションカード」を活用することで、友達の考えを聞いたり、自分の考えを伝えたりする姿が見られた。提案理由を参考にしながら、よりよい方法を見つけていく姿から、クラスの一員として協力することを意識している児童が多く見られた。

○6年生「理科」

「自然とともに生きる」

本実践では、年間を通して構成概念【公平性】と能力・態度【②未来】について考えること、4年間の理科の総まとめとして、環境(空気、水、生物、大地)と人とのつながりを総合的にとらえさせることを目指した。

ウェビングマップを活用することで、人と自然との関わりについて自由に発想を広げていく中で、様々な恩恵をわたしたちが受けていることに気付き、それらを次の世代にも受け継がれていくこと【公平性】の理解を深めたり、見つけた課題を解決するためにどのようなことができるかを考え、実行しようとすること【②未来】へとつなげて考えたりすることができた。

来年度の活動計画

○教員の授業デザイン力の向上

子どもの学びの充実に向け、教員の授業デザイン力の向上に取り組む。持続可能な授業研究の在り方をこれまでも追究し続けてきた経緯があるため、来年度も授業研究の在り方を追究していく。

「ESD教材研究」の時間を確保し、年間を見通した地域の自然環境や人材を活用した授業の充実、授業のPDCAサイクルをより効果的に回すための授業研究会の在り方などを検討し、実践していきたいと考えている。

○カリキュラムの効果検証

各学年で連携を図りながら子どもに資質・能力を育むために、「ESDカレンダー」や「年間指導計画」を定期的に見直し、改善を図ってきた。子どもたちに資質・能力を効果的に育成していくためには、学校全体で共通理解を図りながら実践していくことが重要である。取組が単発で終わらないよう、来年度もカリキュラムの効果検証を日々の授業や授業研究会等を通して取り組んでいく。

また、各教科等で「構成概念」や「能力・態度」を見取るための評価規準例の作成にも取り組んできたため、評価の見直しにも同時に進めていきたい。