2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

文化多様性, 国際理解, 人権

本校は、「生徒一人ひとりを大切に」を基本理念として、ESDを広い意味での「人権教育」と捉え、ESDの実践を通して「自分や他者を大切にする」力の育成に努めている。

具体的には、「人権教育」、「国際交流」、「ユネスコ部としての活動」を活動の三本柱にしている。

 

①   「人権教育」に係わる学習

今までに多くの偏見や差別を受けて生きてきた人たち(スタージウェーバー症候群・低身長など)を題材にしたさまざまな映像を見せた。見た映像をもとに、自分の意見をプリントにまとめさせ、他人と意見交換させることで多様な価値観に触れさせた。それらの活動通じて、個人の人権感覚を高め、他者を尊重することを学んだ。

 

②   「国際交流」に係わる学習

〇 留学生との交流(第2学年)

留学生との出会い・交流を通して、文化の異なる人々と直に触れ合うことの喜びを体験し、また多文化への共感的理解を深めた。また、留学生との学びあいを通して、自己と他者のつながりや、社会の中での自分の価値とあり方について考えた。それらに加え、交流の企画、準備等を通して、能動的、積極的な態度を身につけた。また、本学習を通して、

将来の目標を前向きに考えるよう働きかけた。また、事前に独自で作成したプリントにてGAPについて学習し、内容についての理解を深めた。

〇 青年海外協力隊経験者の方の講演会(第1学年)

青年海外協力隊経験者の方をお招きして、世界の国々の文化や生活について学習し、異なる文化や生活について深く理解し、自分とは異なる文化や生活への関わり方について学習した。また、事前学習では海外で活躍する日本人の映像や困難な状況で必死に生きている子どもの映像を見せた。それらを通じて、自分の周りの世界が狭く、いかに世界が広いかを実感し、その後につづく国際理解教育の基本である学びあう姿勢について

 ユネスコ部としての活動

◯ 日中ESD交流会準備セミナー(全4回)

大阪ユネスコネットワークとして交流を行っている人民大学附属中学校との交流を行った。その交流を通じて、学びあいを実践し、多文化への共感的理解を深めた。自己と他者のつながりや、社会の中での自分の価値とあり方について考えた。また、事前セミナーを通じて、交流の企画、準備等を主体的に行い、能動的、積極的な態度を身につけた。

〇 フィールドワーク

大正区にあるリトル沖縄へフィールドワークを行った。事前学習で学習した内容を実際に体験することで知識を身に着けるだけではなく、肌で感じる学習を行った。

〇 「書き損じはがきの募集」や「エコキャップ運動への参加」

書き損じはがきの募集やエコキャップ運動への参加の呼びかけを全校集会のおりに行った。

来年度の活動計画

地域の小中学校等とネットワークを構成し、活動を行っていきたい。特に、コリアンタウンやリトル沖縄へのフィールドワークを行い、そこに住む方との交流を通じて、その方々の思いを聞く取組みを行う予定である。また、地域の大学と連携し、留学生との交流を通じて、多様な生活や文化があることを知る取組みを行っていきたい。

学校全体としては、ESDの後継プログラムであるGAPの理解と「市民レベルから」というキーワードを大切にしながら“身近で自分たちでもできること”を生徒に問いかけ、その解決に向けて、“自分たちは何ができるか”を考えさせることで行動につなげていきたい。