2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

平和, 人権, 福祉

本校は、「仲間と関わり合いながら、安心して自分の良さを発揮できる学校」を目指す学校像としている。ESDを「持続可能な社会づくりの担い手を育む教育」と捉え、ESDの実践を通して「地域への愛着を深め、地域やまわりの人々に貢献する力」の育成を目標とし、以下の活動を行った。

1 郷土の偉人、杉原千畝氏の偉業に学ぶ人道教育

(1)道徳教材「六千人の命のビザ」の実践

「人道の精神」を学ぶために、毎年5月に道徳教材「六千人の命のビザ」の学習を全校で行ってきた。(今年度は、臨時休業のため6月に実施)千畝氏が苦悩の末、ユダヤ人の命を守るためにビザを書き続けた事実をもとに、命の大切さを改めて理解し、自分たちの今後の生き方を考えていった。

(2)「人道の精神」を活かした各学年研修

杉原千畝氏の「人道の精神」で培った「思いやり」「地域愛」などを各学年研修の柱として位置付けた。1年生は八百津町の杉原千畝記念館見学、2年生は犬山市明治村の見学を通して、杉原千畝の生き方について学びを深めたり、家族愛について思いを深めたりした。また、3年生は三重県の研修先で職業観を学ぶとともに、「八百津町観光大使」として八百津町をPRするなど、自分たちが地域のためにできることを柱として、地域の一員としてのあり方について学んだ。

2 地域に学ぶ・地域とふれあう活動

高齢者福祉体験、防災教室、地域の方による技術科の授業、建設ICT体験教室などの学校行事で地域の方たちをお招きし、学んだり、ふれ合ったりする活動を行ってきた。

防災教室では、実際の災害時の様子や非常食の説明を聞いたり、段ボールベッドやパーティションを組み立てたりする活動を通して、地域のために自分たちが果たすべき役割を改めて確認することができた。

また、技術科の授業では、地域の方々が実際に作業している姿を見たり、一緒に作業をしたりして、今まで知らなかったことを学ぶことができるだけでなく、地域の方と触れ合うことができる心温まる活動となった。

来年度の活動計画

本校が所在する八百津町は、杉原千畝氏のゆかりの地であり「人道の町」として知られている。町内の小中学校では、人権にかかわる学習を「人道学習」と呼び、学習を進めている。今年度は、新型コロナ感染症拡大のため、様々な活動が自粛となり、生徒達の学んだことを実践に活かす機会が少なかった。

そこで、令和3年度は、新たに地域にある高齢者施設、福祉施設を訪問する体験学習を年間の計画の中に位置づけ、実施していく。

また、様々な教育活動の中で、地域の方々との協働の機会を意図的に設けていく。地域の方々と生徒たちとの交流を増やすことで、郷土を大切にしていこうとする心が養われると考える。

特に本校では、学校運営協議会を立ち上げており、地域学校協働本部を中心に、地域の方々の協力を得ながら教育活動を実践している。すべての生徒が地域の行事に参加し、地域の方と関わることを通して、郷土への愛着をより強くしていきたいと考える。