2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

平和, 人権

本校は、「自分も仲間も大切にして、安心して自分の良さを発揮できる学校」を目指す学校像としている。ESDを「持続可能な社会づくりの担い手を育む教育」と捉え、ESDの実践を通して「地域への愛着を深め、地域やまわりの人々に貢献する力」の育成を目標とし、以下の活動を行った。

1 杉原千畝氏「人道精神」に基づく活動

(1) 道徳教材「六千人の命のビザ」の実践

杉原千畝氏が苦悩の末、ユダヤ人の命を守るためにビザを書き続けた事実をもとに、命の大切さ、人を思いやる心の大切さを改めて理解し、自分たちの今後の生き方を考えていった。

(2) 各学年の研修事業

各学年の宿泊研修では人道学習を全学年共通のテーマとして掲げ、1年生八百津町「杉原千畝記念館見学」・名古屋市「平和中学校訪問」、2年生敦賀市「角鹿中学校との交流・敦賀ムゼウム見学」、3年生リトアニア大使館への訪問、早稲田大学「千畝ブリッジングプロジェクトの方々との交流」を通して、杉原千畝氏の生き方などについて学びを深めた。

2 行事を通したふれあい活動(体育祭・合唱祭・東部ふれあい駅伝)

 2学期は、体育祭、東部ふれあい駅伝、合唱祭などの学校行事で地域の方たち  
 に招待状を送ったり実際に届けたりして招待し、ふれ合う活動を行ってきた。

 「東部ふれあい駅伝」は、これまで培った力を存分に発揮して達成感を味わう
 ことや地域の方からの応援を受けながら走ることを通して、ふるさとへの愛着を 
 深めることを願って実施した。大会後は、応援に来て下さった地域の方と交流し
 たり、感謝の気持ちをこめて東部オリジナル煎餅を配布したりするなど、温かい
 時間を過ごすことができた。     

 また「合唱祭」では、自分たちが合唱を披露するだけでなく、小学生、高校
 生、保護者、地域の方とステージに上がり、一緒に合唱するなど、会場参加型で
 実施し、地域交流の場となり、心温まる活動となった。

来年度の活動計画

本校が所在する八百津町は、杉原千畝氏のゆかりの地であり「人道の町」として知られている。町内の小中学校では、人権にかかわる学習を「人道学習」と呼び、学習を進めている。本校では、次年度も「人道学習」を系統的に進める。宿泊研修では、1年生が八百津町、名古屋市、2年生が敦賀市、3年生が東京で「人道学習」を進める。

令和2年度は、新たに地域にある高齢者施設、福祉施設を訪問する体験学習を年間の計画の中に位置づけ、実施していく。

また、様々な教育活動の中で、地域の方々との協働の機会を意図的に設けていく。地域の方々と生徒たちとの交流を増やすことで、郷土を大切にしていこうとする心が養われると考える。

本校校区は少子高齢化が進んでおり、子どもたちは地域の宝として大切にされている。すべての生徒が地域の行事に参加し、地域の方と関わることを通して、郷土への愛着をより強くしている。体育祭や合唱祭は、自分たちを温かく見守ってくださる地域の方々に自分たちの姿を通してエネルギーを与えたいという願いから始まった行事であり、令和2年度も継続して実施する。