2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 福祉, 持続可能な生産と消費, その他の関連分野

本校は,「よく考えて行う子,なかよく力を合わせる子,気力にあふれやりぬく子」を学校目標とし,ESDを「自ら考え,自ら行い,自らを高める活動」と捉え,「E…いいと思うことを S…進んで D…できる子」の育成を目指している。具体的な取り組みとして,環境に係わる活動を柱に,故郷山ノ内町の自然や文化財に関わる活動,地域の人と関わる活動,生き物とのくらしをつくる活動などを行っている。

  • 環境に関わる活動(全校)

毎年志賀高原で行われている「ABMORI~いのちを守る森作り~」の環境保護活動に,全校児童が関わっている。1・2年生は,どんぐりをプランターに播き苗木を育て,3年生は,植樹の苗木になるコメツガを志賀高原の森林から採取した。6年生は,2年生の時から育ててきたミズナラの苗木をスキー場跡地が再生するように植樹作業を行った。4年生は,遠足で横手山に登り、ガイドの方から志賀高原の動植物について教えてもらい,志賀高原の自然の素晴らしさを知るきっかけとなった。志賀高原への愛着や今ある自然を未来につなげていきたいという気持ちが育まれてきた。「志賀高原新聞」を制作してPRし、山ノ内町の自然をいかした工作へと意識が広がった。地域の自然を守り続けるために自分ができることを考えていけた。

  • 生物多様性に関わる活動(1・2年)

7月から羊の飼育を始めた1年生。小屋作りからえさの確保、お世話などみるくちゃんとの生活の中で羊に心を寄せ、学級の一員として迎え入れ、運動会には校庭で一緒に楽しむ姿が見られた。羊との生活を歌にして音楽会で発表した。2年生は、昨年度育ててきた「モルモットのしろちゃんに会いに行きたい」という願いから、野菜作りを通して販売で得たお金で会いに行く願いを実現した。収獲した作物を地域の方や観光客に「道の駅」で販売するなど、様々な生産活動を体験できた。

  • 持続可能な生産と消費に関わる活動(3・5年)

保護者の協力を得て、学級でりんご栽培を行ったり、町内の3年生が集まり、そばの栽培を行ったりしてきた3年生。山ノ内町がりんご栽培に適した場所であることや、広い土地を利用しそばの栽培活動が行われていることを、一年間の作業を体験することで学んでいった。5年生は、山ノ内町のブランド米「雪白舞」を田植えから収獲まで体験した。作業を体験することで食料生産への関心が高まり、志賀高原の雪解け水や土壌、気候によって、おいしいお米が実るふるさとの恵みを実感することができた。

  • 地域の人やものと関わる学習(4年)

山ノ内町で生まれ,志賀高原の間伐材で作られている楽器「コカリナ」の学習に取り組んだ4年生。コカリナ誕生に大きくかかわり現在コカリナを製作しているOさんと出会い、コカリナに込められた願いを知った。自分のコカリナに愛着をもち、志賀高原遠足や音楽会等で演奏し、コカリナの音色の美しさを観光客や地域の方に伝えることができた。

来年度の活動計画

○「ABMORI~いのちを守る森作り~」に関わる活動やふるさと志賀高原遠足(地獄谷野猿公苑,自然教育園,コメツガ採取,横手山登山),高原学習(志賀山登山),コカリナなど,志賀高原ユネスコエコパークに関わる活動を来年度も進めていく。地域の人やものと関わり合いながら,子どもたちの主体的な活動や課題に向かう姿を支えていきたい。来年度は、児童が自分たちの学習や活動とSDGsがどうつながっているのか活動を振り返れるよう情報交換し合える場を設け、自分たちは今何のためにどんな活動を進めているのか、意識したり学び合えたりできる工夫を考えていきたい。