2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 福祉

 本校は、「すすんで学ぶ子」「思いやりのある子」「きたえる子」を教育目標として、ESDを「持続可能な社会の担い手づくり」と捉え、意図的・計画的な体験活動を重視し、ESDの実践を通して、自分を大切にし、さらに自他ともに尊重する豊かな心を育成することを目標とした。具体的には、生活科・総合的な学習の時間・音楽科を柱として、①日本の伝統文化に係わる学習、②環境に係わる学習、③国際理解に係わる活動を行った。
①日本の伝統文化に係わる学習
 本校では、発達段階に応じて内容を工夫しながら、全校児童が和太鼓の演奏(瓜生太鼓)に取り組んでいる。学年ごとに全員で演奏することで、児童の心に一体感が生まれ、よりよい演奏を追究する姿勢が育っている。瓜生太鼓の取組の過程では、互いに教え合ったり学び合ったりすることで、それらを受容する心が育ち、協働的に取り組む態度が身に付いている。また、上級生が下級生にアドバイスすることで、和太鼓の技術が伝承され、活動意欲も高まっている。第5学年は地域行事(どんど焼き)のオープニング、第6学年は近隣の高齢者福祉施設を訪問して演奏し、毎年、学習活動の成果を発信している。日本の伝統文化を継承することで自国の文化を誇りに思うとともに、他国の文化に触れる活動と関連させることで、自国の文化と同様に他国の文化も理解し尊重する心が育っている。
②環境に係わる学習
 第4学年「環境探検隊」では、環境保全や環境をよりよくしていくために、自分の考えをもち、自分にできることを考え行動しようとする態度を育てることをねらいとして学習を進めた。見学や実体験から身近な環境問題について調べたり、自分たちの生活とSDGsとのつながりについて考えたりしたことを発表し合った。探究活動のなかで考えたことを、学校行事として行っている「瓜生まつり」で実践した。世界で取り組んでいるSDGsの重要性やそれらを実現するためには自分たちが主体者となる必要があることに気付き、自分たちにできることを模索している。今後は、これらを実行に移せるよう学習を進めていく。
③国際理解に係わる活動
 第6学年では、アートマイル国際協働学習を通して、エジプトの学校・学生と交流した。日本、児童が住んでいる地域、学校の様子などを、電子フォーラムを使って紹介するとともに、交流相手国について調べ知りたいことを質問し合った。その後共通のテーマを決めて学習し、そこから未来に向けての思いを言葉で表現し(メッセージ作成)、思いを形にする壁画制作を進めた。半分を描いてエジプトに送った壁画は、3月頃日本に戻ってくる。この活動を通して、エジプトを身近に感じ、エジプトの国や文化について理解・尊重する態度が育ってきた。また、メッセージ作成や壁画制作の過程で、思いを表現する力が高まり、それを伝えようとする意欲が育った。

来年度の活動計画

 ESDの視点で全教育活動を捉え直し、カリキュラムを再構築する。各教科等で習得した資質・能力を探究活動に生かすことができるよう、児童の主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を行い活動を進める。
【日本の伝統文化に係わる学習】瓜生太鼓(全学年)
第1学年 「龍神太鼓」(簡易版)
第2学年 「ぶちあわせ太鼓」(簡易版)
第3学年 「嵐山太鼓」
第4学年 「龍神太鼓」
第5学年 「子どもばやし」
第6学年 「ぶちあわせ太鼓」
【環境に係わる学習活動】
・環境に配慮・工夫した学校行事「瓜生まつり」の取組(全学年)
・総合的な学習の時間「環境探検隊」(第4学年)
【福祉に係わる活動】
・総合的な学習の時間「地域の人たちとかかわろう」(第3学年)
【国際理解に係わる活動】
・総合的な学習の時間「世界の国々を調べよう」(第6学年)