2018年度活動報告
本年度の活動内容
環境, 国際理解, 平和, 人権
当校は、1953年からユネスコスクールとして登録されており、それ以来継続的に活動を行っている。校内体制として、「地球規模の問台に関する国連システムの理解」「人権、民主主義の理解と促進」「異文化理解」「環境教育」の統合的な教育を目標とした。具体的には、各学年の特別活動の取り組みや生徒会のユネスコ班とユネスコ委員会の活動、通常の授業での取り組みや異文化交流などを行った。
①各学年での特別活動での取り組み
中1~高Ⅲにおいて、特別活動の時間を使って、広島での平和学習、国際理解、伝統文化、アイヌ民族の歴史と文化、沖縄における平和、戦争、米軍基地、生物多様性、絶滅危惧種、生態系、リゾート開発などの個人研究、日本のエネルギー政策など、多様なテーマに取り組んだ。
②ユネスコ班・ユネスコ委員会に関わる活動
高校各クラス1名の委員で構成されるユネスコ委員会により、6月にフレンドリーブリッジが主催する途上国への靴の送付、7月に千羽鶴作成と原爆慰霊祭での奉呈、12月に書き損じはがきの回収・送付を行った。ユネスコ班は、高校生によるクラブ活動で、平和の鐘を鳴らそう、文化祭におけるフェアトレード商品の販売、国際理解セミナー、世界寺子屋募金活動などに参加した。3月中に広島大学ユネスコクラブ、杉並ユネスコ協会との交流会を行う予定である。
③SDGsに関する授業、異文化交流の取り組み
社会科公民的分野による「持続可能な社会とSDGs」という題材で中3対象に授業を実施した。SDGsの17の目標の関係性について、ニジュールを題材として関係図を作成し、英語で発表し合い相互評価するものであった。5月には、広島県から依頼された北方領土青少年派遣事業に参加した。中学生有志を対象に、ロシア人生徒70名あまりと、書道、折り紙などで交流し、平和の誓いを新たにした。また、高校一年生の希望者(約70名)が参加するオーストラリアへの海外研修を、語学研修だけでなく、SDGsの視点から考えたコースを新たに設定し、SDGsの資格を持つ講師による事前学習も行う予定。(1月~2月)3月末に実施予定である。
来年度の活動計画
ユネスコ班・ユネスコ委員により、不用になった靴を回収、洗って途上国に送る。 全校生徒が折った折り鶴を校内の原爆死没者慰霊碑に奉呈、原爆慰霊祭を挙行する。 国際理解セミナー、世界寺子屋運動募金活動へ参加する。書き損じハガキの回収をし、ユネスコへ送る。ビニール傘リサイクル活動に参加する。
各学年の特別活動の実施内容としては、
中1…似島の戦争遺構を訪れたり、被爆体験を聞き、平和について考える。
中2…関西方面への修学旅行に向けて、伝統文化等に関する事前研究を行う。
中3…関西方面への修学旅行へ向けて、国際理解、伝統文化等の事前学習を実施し、訪問後報告書にまとめる。
高Ⅰ…沖縄修学旅行に向けて、沖縄に関するテーマを各自が設定し、事前研究を行う。
高Ⅱ…北陸と東京/シンガポール修学旅行に向けて、国際理解、世界文化遺産、共生などに関するテーマを各自が設定し、事前研究を行い、報告書にまとめる。
高Ⅲ…持続可能な社会の実現に向けて日本のエネルギー政策について考える。
校内研修会を実施し、全教員のユネスコスクールとしての意識を高める。教員全員が年間に一つはESDを取り入れた授業実践を行い、12月には報告書を提出し、ESDカレンダーにする。また、高校一年生の春休みに実施するオーストラリア海外研修において、SDGsに関連したコースを実施する。