2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

登録なし

当校は、「自ら考え、生き生きと学び合う子どもの育成」を学校理念として、ESDを「私たちとその子孫たちが、この地球で生きていくことを困難にするような問題をについて考え、立ち向かい、解決するための学び」と捉え、ESDの実践を通して人格の発達や、自律心、判断力、責任感などの人間性を育むこと、また、他人との関係性、社会との関係性、自然環境との関係性を認識し、「関わり」「つながり」を尊重できる個人を育むことを目標とした。

具体的には、教科指導におけるESDの実践について、「環境教育」「福祉教育」「地域との関わり」を柱に、①障がい者との交流教室、②腐葉土づくり、③、④梅園プライドフェスティバルを行った。

①障がい者との交流を通して

令和元年11月5日(火)・6日(水)に、4年生は福祉実践教室を行った。この活動は、岡崎市福祉協議会等の方々のご協力をいただいて実現したもので、車いす体験活動や視覚障がいを体験するための歩行演習、聴覚障がい者の方による手話による講話、高齢者疑似体験などのさまざまな体験をした。「障がい者の生活は不便で大変」と考える子が多かったが、この活動を通して、体が不自由な人が健常者と変わらないくらい幸せな生活を送れていることや、幸せな生活を送るために、できることを考えながら生きていく充実感を学ぶことができた。また、障がいをもつ人が周りの人に手助けをしてもらえることがとてもありがたいことを聞き、自分のおじいちゃんやおばあちゃんなどの手伝いをしてあげようと思うことができた。

② 腐葉土づくり

  令和2年1月中旬から、5年生は総合的な学習の時間で、「腐葉土づくり」に取り組んでいる。本校の校庭には、毎年、秋から冬にかけて多くのカエデの木の落葉が出る。5年生は、ごみ袋に入れられ捨てられるだけのカエデの落葉を再利用できないかと考え、腐葉土を作ることを思い付いた。カエデの落葉を黒いビニール袋に入れた後、水と米ぬかを混ぜ合わせて保管する。(図1)身近にある再利用がしにくいものを、役立つものに変える活動は子どもたちにとって興味深く楽しいものになっている。今、子どもたちの多くが完成を待ちきれないようだ。

 

③ 地域活性化に関する活動

令和2年2月11日(火)、本校の6年3組が、学区にある籠田公園を舞台に、地域活性化をテーマにしたイベントを開催した。子どもたちは総合的な学習の時間で、この公園が改装されて以降、利用客が減少した事実を知った。加えて、公園周辺の店の利用客も減少していることも学んだ。その事実を踏まえ、改装された籠田公園とその周辺の店のことを多くの人に知ってもらい、今後利用客が増えていってほしいという願いをもって、このイベントを企画した。内容は、公園周辺の店を探るシールラリーや、老若男女問わず楽しめる、パラリンピック競技「ボッチャ」のブース運営である。イベントの参加者に話を聞くと、籠田公園でもっと遊びたいと感じてくれた人や、公園周辺の店を気軽に利用したいと思ってくれた人など、どちらの企画も、地域の方々がつながるものになった。

④ 梅園プライドフェスティバルの開催

令和元年12月18日(水)に、総合的な学習の時間を中心に、各学年が実施してきたESDに関わる活動の成果の発表を目的とし、梅園フェスティバルを開催した。具体的な発表内容について、例えば1年生は、「あきで遊ぼう、秋のお店屋さん」というテーマで、秋という季節によく見かける植物や木の実を生かしたおもちゃをつくり、たくさんの人と一緒に楽しむことを目的にした発表をした。また、2年生は「うめぞのすてき見つけ隊」というテーマで、学区探検で巡った寺社群や店について調べる中で発見した魅力やよさについてまとめ、発表した。これらのように各学年が、育ってほしい人間像を明確にした活動を考え実践した。

来年度の活動計画

本校の理念である「自ら考え、生き生きと学び合う子どもの育成」に準じた活動を、来年度も継続し、実践していきたい。自律心や判断力・行動力を育む活動や、社会や自然環境との関わり方を考えて生きる力を育む活動など、内容は様々に考えられる。来年度も本校は、学区の特色を生かしたESDにおける教科指導を計画していきたい。また、平成28年度から行われている梅園フェスティバルの開催を来年度も引き続き開催することで、ESDから学んだ成果を全校で交流する機会としていきたい。