2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

持続可能な生産と消費, 食育, 貧困

当校は、「自ら進んで考え実践し、一人一人がカラフルに輝く学校づくり」を経営方針として、ESDを「私たちとその子孫たちが、この地球で生きていくことを困難にするような問題について考え、立ち向かい、解決するための学び」と捉えた。そして、ESDの実践を通して人格の発達や自律心、判断力、責任感などの人間性を育むこと、また、他者との関係性、社会との関係性、自然環境との関係性を認識し、「関わり」「つながり」を尊重できる個人を育むことを目標とした。

本年度、本校では①食品ロスについて考える家庭科の学習②地域の農業について考える社会科の学習③委員会によるエコアクションの活動においてESDの実践を行った。

①食品ロスについて考える家庭科の学習 『6年 プロジェクトK~食べ残しなくし隊~』

家庭科の学習で、食品の栄養素やバランスよく食べることの大切さを学んだ子供たちは、自分の食生活に興味をもった。さらに、完食することが難しい給食にも目を向け、どうしたら食べ残しがなくなるのか考え、調べる活動を行った。食料生産や消費、調理の過程や作り手の苦労、食品ロスの問題など様々な視点で給食について考えられるように、給食配膳員・栄養教諭へのインタビューやひとり調べを行った。そして「どのように給食と向き合えばよいのだろう」を課題にかかわり合いの場面を設定した。そのかかわり合いを通して、食事の大切さや役割、環境に配慮した食生活の在り方について自分なりの考えをもつことができた。

②地域の農業について考える社会科の学習 『5年 箱柳の米作りは続くのか』

社会科と総合的な学習の時間において学校田で米作りを体験したり、一人ずつバケツ稲を栽培したりした。その体験活動を通して米作りの苦労や工夫について学ぶことができた。さらに、学区の箱柳町でも米作りが行われていることに目を向け、水田の見学や農家の方の話を聞く機会を設けた。子供たちは地域で水田が減少している実態や後継者不足の現実を目の当たりにし、米作りの今後について話し合った。環境問題や貿易摩擦、食料自給率など農業に関する問題点に触れながら、持続可能な社会を目指して消費者として何をすべきか考えることができた。

③委員会によるエコアクション 『JRC委員会 届けよう、服のチカラプロジェクト』

ハッピー梅っ子JRCの子供たちは、持続可能な社会を目指して何ができるか話し合った。その結果、株式会社ユニクロが行っている「届けよう、服のチカラプロジェクト」に参加することに決まった。このプロジェクトは、子供たちが着なくなった子ども服を回収し、世界中の難民へ届けるというものである。地域や保護者に呼びかけ、子ども服を回収し、汚れなどを確認して段ボールに詰め込んで発送した。この活動により、資源を守り、ごみを減らすことができるリユースの大切さに気付くことができた。

来年度の活動計画

本校は、2022年度に「未来を自分らしく生き抜く子供」をテーマに授業実践を重ねる予定である。また開校150周年記念行事も行われる。それらの活動のなかで、仲間とかかわり合いながら物事に対する見方考え方を広げ、意思を構築できる子供を育成したい。さらに、本校の150年の歴史や特色、地域の変化に触れることで、愛校心や地域愛を深めさせたい。そして、学習や活動のなかで学んだことを「つなげる」をテーマに「梅っ子フェスティバル」で発信する予定である。