2020年度活動報告

　本校の地域教育力は，地域教育ボランティアコーディネーターをはじめ，図書館ボランティアや学習支援ボランティア，地域の企業や商店など本校の教育に携わっていただけるかたがた総勢150名ほどが在籍している「植田いなほ会」の支援に代表される。学校（職員）と地域の架け橋を教頭が担い，多くのかたの生の声が聞けたり，多くの施設で実体験ができたりして，学習を深めている。

②　お年寄りにかかわる活動

　地域のお年寄りのかたに栽培活動を教わったり，農家へ足を運んで果物を収穫したりして、貴重な体験学習ができている。３年生では福祉についての学習を展開している。地域の福祉協議会のかたがたの協力のもと「認知症サポーター養成講座」と題してお年寄りへの声のかけ方を学んだり，盲導犬と生活をしている視覚障害者のかたの話を聞いたりして地域福祉への理解を深めている。本年度はコロナ禍で，市民館や福祉施設を訪問しての交流活動を行うことができなかった。

③　地域防災にかかわる学習

　５,６年生では、地域の防災に焦点をあてて学習を展開している。特に６年生では，日本各地で甚大な被害を及ぼしている大雨に備え，校区の水防災に焦点をあてた「ハザードマップ作り」と「マイ･タイムライン作り」を柱に学習に取り組んでいる。本年度は，例年のような地域のかたの力を借りることはできなったが，校区全体を教員と自分たちだけでめぐり，多くの情報を盛り込んだ「ハザードマップ」に仕上げることができた。また，いざという時のための「マイ･タイムライン作り」を通して，命を守るために必要な行動とそのタイミングを深く考えることができている。

①　「問題解決的な学習モデル授業プロジェクト」実践３年目に向けて

　本年度実践してきた「国語」「算数」の授業モデルに修正を加えて，次年度も授業実践を行う。モデルは，特別な準備が必要なものではなく，普段の授業で意識すれば誰でもできるレベルのものにしていく。モデルをまねするのではなく，参考にしながら継続して実践することで問題解決的な学習の授業展開が身についていくようにしたい。

②　持続可能な活動であるために

　本年度の総合的な学習や生活科で取り組んでいるメイン単元を次年度も踏襲していく。これらを年度内にまとめておくことで，次年度の担当職員は見通しをもって学習を展開することができる。さらには，前年度の反省を生かしたよりよい活動にもなる。持続可能な活動であるためには，１から新しいことを始めるのではなく，今ある活動を見直し，本年度よりも一歩前進したものにしていくことが大切であると考えている。