2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 平和, 人権

本校では、「いのちの教育」を学校理念として、災害で失われたいのちの尊さを実感し、自らのいのち(時間)をどう生かすかという問いを地域貢献活動につなげ、学校と地域が一体となり活動をサポートしてきた。「減災・防災教育」をESDの柱に据え、“普段のことから真剣に”のスローガンのもと、これまで積み重ねてきた減災・防災教育は本校で培ってきた人権教育と共に、「人権防災教育」として昨年度から計画を整え活動を進めている。

① 減災・防災に関わる教育(「人権防災教育」)

1995年に発生した阪神・淡路大震災から本年で25年が経過した。当時の被害と教訓を語り伝えていくために、月に1回「防災おにぎりデー」を実施し、日々の生活を当たり前と感じるのではなく、周りの方に感謝を伝え、そして毎日を精一杯生きることの大切さを、おにぎりやみそ汁を地域の方と共に配布しながら実感している。また2019年9月に津波・高潮ステーション(大阪市西区)を、2020年2月にふたば学舎(神戸市長田区)を訪れ、近い将来大阪を襲うといわれている東南海・南海地震と津波について正しい知識を習得し、災害発生時の対応と災害への備えの大切さについて学んだ。

② ボランティアに関わる活動(「UNESCO ESDパスポートの取組」)

 災害発生時は鶴見橋中学校が地域の拠点となって、多くの方の避難が予想される。普段のつながりが非常時において何よりも大切と考え、生徒は校区で様々なボランティアを行って地域でつながりを育んできた。地域清掃は月1回継続して行い、2019年7月には老人福祉施設に赴いて夏祭りの運営に協力し、同年11月には地域の障がい者施設で絵本の読み聞かせをした。本校の半数以上の生徒が、年間で3回以上のボランティアを行っており、特に実践を継続した生徒5名が、今年度日本ユネスコ協会から認定証を頂くことができた。それぞれの生徒が自分の個性を生かして、人権防災教育に根ざした実践を積み重ねている。

来年度の活動計画

これまでの人権防災教育の取組を踏まえ、2020年度は生徒が主体的に取り組めるための体制づくりを進めることを検討している。具体的には、中学生が校区小学校を訪れて「防災出前授業」を行うなど、小学校から中学校へと一貫した取組が展開できるよう、また地域のリーダーとして早くから意識を高めることができるよう準備を進めている。またユネスコESDパスポートを活用して、ボランティア活動がさらに活発化できるように、全校体制で取り組んでいきたいと考えている。