2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 人権

2011年の東日本大震災の発生を契機として、鶴見橋中学校では防災の知識や命の大切さを学ぶ自主活動組織「子ども防災プロジェクトチーム」(以下、子防プロ)を発足しました。その中で、避難所訓練合宿等の自助共助の取り組みを進めてきました。しかし、昨年よりコロナ過の中、今できることを精査することが必要になってきました。いままで行ってきた取り組みを「SDGs」の理念と結びつけることで「人権防災学習」がより深化し、広がりを持つようになりました。全校生徒の活動は新たに「ユネスコ部」として行い、取り組みは積極的に「SDGs」について知識を深め、ボランティアに取り組めるように計画を整え活動を進めています。
コロナ禍でソーシャルディスタンスが求められる中で、ボランティアや交流の形も変容してきました。特に、服のチカラプロジェクトやペットボトル回収の学習ではオンラインの会議や研修で意識を高め、生徒会役員からユネスコ部(全校生徒)に啓発し、たくさんの子ども服やペットボトルが集められました(下写真)。さらに生徒会は近隣の小学校の児童会とのオンライン交流から、小学校からも協力を得て、中学校校区全員での取り組みとなっています。さらに、新しくユネスコ会議で教えて頂いた「コンタクトケース回収」も本年度から始まり、今できること、気づいたことを学校全員で行っています。回収活動は分別の意識や物を大切にすることを学び、地域清掃「ごみ0運動」は地域、自分の周りのことを考えるきっかけとなっています。コロナが落ち着けば、福祉施設での「読み聞かせ」も行い、地域に貢献する自分に自己肯定感が育ち、災害があったときの自助共助の心も育っていくと思われます。
本年度は東北視察、防災合宿はできていませんが、各教科の授業や取り組みの中で、映像を利用し「SDGs」について考え、防災について意識を高めています。避難訓練では「火事」想定だけでなく「地震」で運動場に避難した後の「津波」想定の避難訓練、地域の消防署と連携して防災学習を行い、普段の授業内容に防災グッズの話などを意識的に導入しています。さらに子ども新聞等も利用し、被災状況の話だけでなく地域で子どもがどの様に活躍したなどの話も行い、防災の意識を高めています。
このことは希薄に感じられてきた子どもと地域をつなぎ、「普段のこと・当たり前のこととは何か」を考えさせることになっています。

来年度の活動計画

今年度行わなかった、地域福祉施設での「絵本の読み聞かせ」や、警察署と協力し行う「防犯チラシ・ひったくり防止カバー配布」等のボランティアを実施したいと考えている。昨年度・今年度と取り組めなかった地域に根差した活動を、工夫しながら積極的に行っていきたい。