2020年度活動報告

本年度の活動内容

本校では、ESDを「持続可能な社会を支える担い手をつくる活動」と捉え，健全な自然環境を土台に，人々の暮らしや経済活動，社会があることから，これらの環境・社会・経済を統合的かつ総合的に捉え，持続可能な社会に向けて行動できる人間を育てることを目標としている。
具体的には，地域を題材に総合的な学習の時間を中心とした授業において，学年別，また全学年共通のテーマを設定して取り組んでいる。今年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、活動を縮小して実施した。

①地域の自然・産業に関わる学習(1年)
中高連携事業で行っている「サギソウ」の栽培活動をより効果的に行うため、事前学習に力を入れた。高等学校からサギソウをお借りして観察をしたり、つくりが似ているランの観察を通して、サギソウの栽培の難しさやその価値に気づくことができた。

②地域の経済活動に関わる学習(2年)
1年生の時に間伐材を活用して作った古宮城祉の案内看板を設置する活動を行った。地域の方から古宮城の地形について説明を聞き、地域の歴史についての理解を深めることができた。
また、例年行っている地域の職場で仕事をする体験活動に変えて，社会人の話を聞く会を開催した。仕事の目的や価値について講話を聞き、それらがどのようにつながり，機能を果たしているのかを知り，自分はそれにどのように関わっていけばよいのかを考える学習を行った。

③地域社会を知る学習(3年)
修学旅行の見学地を東京から市周辺地域に変更したため、自分たちの住む地域について調べ、魅力を再発見する活動を行った。市役所の見学では、普段見ることのできない議場や市長室を見学したり、市役所の仕事についての説明を聞くなかで、市行政の役割について考えることができた。

④地域の自然を守り育てる学習(全校）
作手地区には，珍しい湿原があり，そこに自生する希少植物「サギソウ」の栽培を３年間かけて行っている。連携している高等学校の教師や生徒よりバイオテクノロジー技術を学び，人工交配から定植までを行い，３年次に３年間を振り返る活動を行っている。

来年度の活動計画

これまでの活動を継続するとともに，地域のよさを再確認し，生徒一人一人が課題意識をもって取り組めるような活動を行っていきたい。また、ICTを活用した学びの深まりにも挑戦していきたい。