2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, エコパーク, ジオパーク

本校では,ESDを「持続可能な社会を支える担い手をつくる活動」と捉え,健全な自然環境を土台に,人々の暮らしや経済活動,社会があることから,これらの環境・社会・経済を統合的かつ総合的に捉え,持続可能な社会に向けて行動できる人間を育てることを目標としている。
具体的には,地域を題材に総合的な学習の時間を中心とした授業において,学年別,また全学年共通のテーマを設定して,主に以下のように取り組みを行っている。

①地域の自然・産業に関わる学習(1年)
中高連携事業でおこなっている「サギソウ」の栽培活動をより効果的に行うため,事前学習に力をいれた。サギソウの希少性や受粉の仕組みについて調べ学習を行い,栽培活動を行う意義について考えるきっかけとした。12月の無菌播種では,高校生の指示をしっかり聞いて丁寧に作業を行い,希少な植物を絶やさない工夫を肌で感じることができた。

②地域の経済活動に関わる学習(2年)
本校は,学校林を5ヶ所保有しており,この間伐作業と間伐材の搬出入の作業を,県林務課の職員,地元の林業家そして保護者の指導や協力を得て行い,林業についての理解を深めている。また,製材所の見学や間伐材を利用した製作活動を通して,林業の将来性や持続性について考えた。
③地域社会を知り,地域の活性化に関わる学習(3年)
1年生の時に間伐材でつくった案内看板を古宮城址に設置する活動を行った。地域の方から古宮城の地形や歴史についての説明を聞き、地域の歴史について知識を深めることができた。

④地域の自然を守り育てる学習(全学年)
作手地区には,珍しい湿原があり,そこに自生する希少植物「サギソウ」の栽培を3年間かけて行っている。連携している高等学校の教師や生徒よりバイオテクノロジー技術を学び,交配から定植まで行い,3年次に3年間を振り返る活動を行っている。

来年度の活動計画

これまでの活動を継続するとともに,地域のよさを再確認し,生徒一人一人が課題意識をもって取り組めるような提示の仕方を工夫していきたい。また,学んだことをより生かして発信,活用できるような活動を取り入れていきたい。