2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 文化多様性, 国際理解, 人権

本校は,豊橋市のESD教育としてキーワードとなる「人をつなぎ 未来へつなぐ 豊橋の教育」を実現していくために,実践を積み重ねている。

本年度,ESD教育を通して,つながりを大切にする心の育成,課題を見つけ,課題を多面的・総合的に考えていく力の育成を中心に据えて,実践した。

以下実践の一部を報告する。

①つながりを大切にする心の育成

~1年生「見守り隊さん ありがとう」の実践~

道徳「はちさんのバッチ」を通して,普段当たり前のようにしてもらっている行為の中に,自分たちに向けての愛情や善意が込められていることを感じた子どもたち。主人公くんちゃんと同じように,自分たちも毎日「見守り隊」のみなさんに登下校を見守ってもらっていることに気づき,見守り隊のみなさんに感謝の気持ちをもち,その気持ちを伝えたいという思いをもつことができた。

後日「見守り隊さん感謝の会」で,それぞれの児童,思い思いのありがとうの気持ちを込めたカードを渡すとともに,日頃から大きな声で挨拶をすることが自分たちにできる感謝の気持ちの表現だと考え,気持ちのよい挨拶を実践している。

②課題を見つけ,課題を多面的・総合的に考えていく力の育成

~4年生「命を守ろう」~の実践

 本校は,地震で津波が起こった時,被害にあいやすい地域である。昨年度

は,市の防災危機管理課の方の助言を受け,地域の方々と町歩きをし,防災

マップづくりをした。

今年度は,市の防災危機管理課の方の「命を守るために」の授業を受け,

津波の恐ろしさを映像で学んだ。シェイクアウト訓練を行い,ダンゴムシのポーズで身を守る大切さを学んだ。また,津波が到達するまでに70分かかること,「遠く・高く」逃げることが生き延びるのに大切であることを学んだ。昨年度つくった津田校区防災マップをもとに,津波防災訓練として,学校から遠く,少しでも高い瓜郷遺跡まで実際に避難する訓練を行った。児童は危機管理課,校区自治会,警察の方々に見守られ,学校から瓜郷遺跡まで歩いた。その後,自分たちの命を守るため,どんなことができるのかを話し合い,みんなで真剣に考えた。児童は,学習を進める中で,自分たちだけでなく,校区の誰もが関係する必要な学びであると感じた。自分たちが学んだこと,感じたこと,発信したいことを新聞にまとめ,掲示をして交流した。今後,新聞での交流や話し合いをもとに,学校の中で他学年の児童にも情報を発信する予定である。

来年度の活動計画

・令和2年度についても,豊橋のESDとしてキーワードになる「人をつなぎ 未来へつなぐ 豊橋の教育」の視点から,本校の活動計画を見直し,新しい「学び」を模索し続けたい。

・学校全体で各学年の発達段階を考慮して系統性をもたせた総合的な学習のカリキュラムづくりをしていきたい。

・調べ学習だけにとどまらず,体験活動を多く取り入れ,さまざまな人との温かい関わりを深め,人と関わることの心地よさを実感できるような取り組みをしていきたい。

・自分たちが得た学びや思いを地域の方々といったより多くの人に発信していくようにしたい。