2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解

平成24年にユネスコスクールに認定された豊田東高校は、将来も継続して地域の環境を考え、社会に貢献できる生徒の育成を目指し、環境教育、国際理解教育、地域連携教育を3つの柱としてESD(持続可能な開発のための教育活動)に取り組んでいる。

 

①   環境教育活動

1学年「産業社会と人間」の授業で、地域環境研究セセラギプロジェクトを実施した。本活動は、今年で8年目になり、今年度も事前に講演会にて、矢作川森林塾、矢作川研究所、国土交通省、愛知学泉大学、大同大学の講師の先生方に矢作川の現状について講演していただいた。10月28日(月)に、矢作川九澄橋左岸における、野外活動を実施した。生徒たちは、講師の先生方の指導を受けて、ベンチ製作、樹木の伐採、セセラギの植物調査、ツバキの実・クルミの収集、水生生物の調査、カメの調査、土嚢の製作、自噴池の水の流れの調査、ゴミ拾いなど9班に分かれて活動を行った。ミシシッピアカミミガメなどの外来種が多く見つかり、生態系に影響を与えていることを実感させることができた。後日、矢作川の運用について各班でディスカッションと報告書作成を行い、クラス内報告会にて学んだことを共有し、環境問題についての考えを深めた。

② 国際理解教育活動

7月20日(土)から30日(火)の11日間の日程で、15名の生徒と3名の先生がオーストラリアのパスコベール女子校を訪問した。生徒は現地生徒宅でのホームステイ、授業や部活動への参加、校外での施設見学活動を通して国際交流を深めた。

2年生の「総合的な学習の時間」では、台湾修学旅行に向けた異文化理解研究を進めた。5月20日(月)に同朋大学の渡邊幸彦氏を招いて台湾の歴史と文化について講演をしていただいた。また、探究活動として事前に現地での調査項目を設定し、市内班別研修(B&Sプログラム)で現地大学生とともに調査を行う活動を実施した。帰国後、班別にまとめ発表を行った。

10月21日(月)から25日(金)まで、4泊5日で台湾修学旅行を実施した。現地校生徒との交流会では、中国語の歌を披露し、日本の踊りを紹介した。また、授業体験や現地大学生との市内班別研修(B&Sプログラム)を行った。

③ 地域連携教育活動

商店街や交流館などで地域の人々との活動を通して交流を深めた。プラン生徒や部活動生徒による作品提供や交流活動、演奏会、八日市ボランティア等の地域貢献活動を実施した。

5月26日(日)「ふれ愛フェスタ2019」には、桜町本通り商店街の「チーム八日市」として185名の生徒が参加した。保育プランとJRC部による紙芝居やゲームコーナー、美術部による似顔絵コーナーは多くの子どもたちで賑わった。地域の皆さんとのふれあいを通じて、日頃の学習が社会貢献にも繋がるということを感じさせることができ、更なる学びへの意欲につながっている。

来年度の活動計画

 1年生は「環境教育」を柱に、「地域環境教育」(セセラギプロジェクト)を継続発展させていく。連携している機関との協働関係を深め、事前、事後の環境研究を深めていく。

2年生は「国際理解教育」を柱に、海外修学旅行(台湾)に向けての事前調査や帰国後のまとめ学習、さらには研究成果の発表の機会を設定する。また台湾に関する講演会を実施し修学旅行への意識を高める。

パスコベール女子校との交流は今年で27年目となり、来年度は豊田東高校生徒がパスコベール女子校の生徒を受け入れる予定である。

地域連携や産学連携については、地元の商店街のイベントでのボランティア活動等とともに、継続発展を目指す。また、旧東高校跡地に建設予定の新博物館について、豊田市役所教育行政部文化財課と共同研究をすすめる予定である。