2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

世界遺産・地域の文化財等, 減災・防災, 食育

本校では、地域の特色ある施設や校区に在住する人材、そして地域性の高いさまざまな行事を授業に取り入れることにより、地域に関わり、地域に愛着をもつ子の育成を目ざした教育活動を実践してきた。とりわけ総合的な学習や生活科では、人・もの・自然と積極的に関わりをもつことで、地域に学び、関わりを深める子どもを目ざしてきた。本年度は、感染症対策のため、年度当初の計画が大きく変更となったが、校区の自慢できる場所の発見とその紹介、校区在住・勤務の人材から仕事や校区に対する思いを学ぶことができた。

①福岡ウォーク(創立150周年記念行事に向けての記念行事)

地域と子どもたちのふれあい活動として位置づけ昨年度より始まった行事であり、本年度は10月に実施された。子どもたちは、事前に総合的な学習の時間や生活科の時間を使って校区の史跡や公園などを調べ、郷土の状況を把握することから始めた。実際に取材やインタビューをしたり、調べた内容からクイズを作ったりして、地域とのかかわりを深めた。

当日は2・4年生のペア学年で一緒に校区を巡ることで、相互のつながりを深めることができた。また、校区自治会やPTAの協力をいただき、立哨指導や施設の案内をしていただいた。なまず池のある柱第2公園では、鳥の写真を撮り続けている方から、なまず池にある植物の名前あてクイズが出され、正解すると鳥の写真をいただいた。また、高架下にあるスポーツ広場では、免震構造についての話を聞いた。その他にも、正光寺、小池神社、潮音寺など福岡小校区の各名所で歴史・伝統・住民とのかかわりなど積極的に学びを深める姿があった。また、2・4年生で10人程度のグループをつくって一緒に行動することで思いやりの心を育て、ルールを守りながら行動することの大切さを学ぶことができた。

学習したことのまとめとして新聞づくりを行い、他学年の児童や地域の人々へ発信をした。

 

②さぐろう!給食のひみつ

本校に隣接する南部調理場と連携をしながら、3年生が総合的な学習で取り組んだ。

感染症対策のため調理場の見学はできなかったが、給食を作る様子や片づけをする様子をビデオで見ることから疑問をみつけた。その後調理員を招いて質問をし、疑問を解決していった。しっかり食べて元気な体を作っていってほしいと願う調理員や栄養教諭の思いに触れた子どもたちは、感謝の気持ちをもち、学んだことを新聞にまとめた。この学習を終えた3年生の残食が以前と比べると驚くほど少なくなったことからも、この学習が子どもたちに深く浸透したことがわかった。

来年度の活動計画

① 地域を題材とした体験的な学習の継続

地域に関わる教科・領域の授業について、単元構想を立てるとともに、そこに関わる教材の開発および整理・保存を行うことで、地域資源の継続的な有効利用を目ざす。

② 地域の人材を活用した教育活動の推進

地域を巻き込んで実施することで、地域の中の学校といった意識の向上を図る。また、地域ボランティアの学校参加、児童の地域ボランティア活動を通して、それぞれの地域に対する愛情を高める。

③ 「福岡ウォーク」の活動を軸にさらなる地域の文化や遺構の学習の創造

創立150周年記念行事に向けて継続的に「福岡ウォーク」を実施していく。校区の自治会やPTAにも引き続き協力をしていただき、安全に有意義な活動として考えている。事前に史跡や公園などを調べ、郷土の状況を把握するとともに、地域のさらなる関わりや地域の一員としての意識を高めていく。