2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 世界遺産・地域の文化財等, その他の関連分野

本校では、地域の特色ある施設や校区に在住する人材、そして地域性の高いさまざまな行事を授業に取り入れることにより、地域に関わり、地域に愛着をもつ子の育成を目ざした教育活動を実践してきた。

とりわけ総合的な学習や生活科では、人・もの・自然と積極的に関わりをもつことで、地域に学び、関わりを深める子どもを目ざしてきた。校区の自慢できる場所の発見とその紹介、校区在住の人材から魅力的な生き方を学ぶ、また、校区のためにボランティアを続ける方の思いなど広く学ぶことができた。

具体的には、地域を題材とした各学年の学習を柱に、①老人クラブや地域各種団体との交流、②校区住民とのキャリア交流との連携、③ありがとう集会で感謝の気持ちを伝える学習、④福岡ウォークの活動などを行った。

① 老人クラブや地域各種団体との交流

地域の各種団体の方々の協力を得て、1・2年合同でザスターフェスティバルを行った。この集会は福岡校区保護司会の社会を明るくする運動の一環として毎年実施し、今年で40回目を迎えた。毎年、温かい雰囲気の中で盛大に行うことができ、世代を超えた交流を図ることができた。

また、1年生は、生活科「昔の遊びに挑戦」の学習で、日本に伝わる昔の遊びについて、学校図書館司書のブックトークを聞いたり、校区老人会の皆さんに直接教えてもらったりしながら、お手玉やこま回し、竹とんぼ、めんこ、あやとりなどの遊び方やこつを学んだ。お年寄りとのふれ合いや昔ながらの文化にふれることで、地域に対する愛着を深めることができた。

② 校区住民とのキャリア交流

5年生は毎年、バケツを使った米作りを行っている。校区に住む農家の方を講師として招き、田植えの時期には、土づくりや苗の植え方、稲の世話の仕方について学んだ。

実際に話を聞くなかで、現在の米作りにおける問題点についても学びを深めた。さらに、日本の主食である米への愛着を深め、農家の方の苦労や努力、昔の人の知恵のすばらしさを学ぶことができた。

また、6年生では「ドリームマップ」を作成している。それにあたって、おやじの会の方などを講師に招き、職業だけでなく、生き方について学ぶ場を設定した。子どもたちは講師の熱い思いにふれ、働く意味を見つめ直した。

③ ありがとう集会で感謝の気持ちを伝える学習

2月をありがとう月間と定め、1年間お世話になった方々に感謝する取り組みを学級活動や委員会活動のなかで行っている。また、全校で「ありがとう集会」を開催し、お世話になった人へ手紙やメッセージを贈っている。

④ 福岡ウォークの活動

創立150周年記念行事に向けて地域と子どもたちのふれあい活動として「福岡ウォーク」を実施した。校区の史跡や公園などをポイントとしてコースを作成した。今年度は2・4年生を対象に相互のつながりを深めることができた。また、自治会やPTAとの支援をいただき、立哨指導や施設の案内をしていただいた。児童は総合的な学習の時間や生活科などで調べ学習をし、積極的に学びを深める姿があった。

来年度の活動計画

① 地域を題材とした体験的な学習の継続

地域に関わる教科・領域の授業について、単元構想を立てるとともに、そこに関わる教材の開発および整理・保存を行うことで、地域資源の継続的な有効利用を目ざす。

② 地域の人材を活用した教育活動の推進

地域を巻き込んで実施することで、地域の中の学校といった意識の向上を図る。また、地域ボランティアの学校参加、児童の地域ボランティア活動を通して、それぞれの地域に対する愛情を高める。

③ 「福岡ウォーク」の活動を軸にさらなる地域の文化や遺構の学習の創造

創立150周年記念行事に向けて継続的に「福岡ウォーク」を実施していく。校区の自治会やPTAにも引き続き協力をしていただき、安全に有意義な活動として考えている。事前に史跡や公園などを調べ、郷土の状況を把握するとともに、地域のさらなる関わりや地域の一員としての意識を高めていく。