2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 世界遺産・地域の文化財等

本校は、「伝統を受け継ぎ、自然に親しみ、未来へつなげよう 東陽中」を活動テーマとして、自分たちが住む校区の自然や伝統、人のつながりについての学習を深め、持続可能な社会づくりの担い手を育む教育活動を実践してきた。そして、ESDの実践を通して、その担い手に必要な資質・能力の基礎的な部分を築き伸ばしていくことを目的と考えている。

具体的には、地域や伝統行事を題材とした各学年の学習を柱に、①自然・環境を考える活動、②地域の施設に関わる人々にふれる活動、③地域に伝わる文化・歴史にふれる活動、④行事などを関連付けた活動を行った。

① 自然・環境を考える活動(有志参加)

毎年4月に朝倉川環境保全活動の一環として、本校に隣接する利兵池周辺や東陽中学校近辺の清掃活動を行っている。生徒主体の活動であり、毎年ボランティア生徒が100名近く集まり、空き缶やペットボトルなどさまざまなゴミを拾っている。

② 地域の施設に関わる人々にふれる活動(有志参加)

多米校区の各種行事(納涼祭・校区運動会・成人式など)に音楽部やソーラン踊り実行委員、生徒会執行部が中心となって参加している。最近では、活動が定着してきた結果として、校区健全育成会や自治会などでも話題にしてもらえる機会が多く、毎年多くの生徒が集まる活動となっている。

③ 地域に伝わる文化・歴史にふれる活動(1年生全員)

1年生が総合的な学習の時間を使って、5月に行う校区探検活動である。各班で校区内外の見学地を決め、学校から時間差でスタートしている。民俗資料館収蔵質、葦毛湿原、龍岩院、春日神社などを見学した後に学校に戻り、振り返り活動を行っている。

④ 行事などを関連付けた活動(全校生徒参加)

毎年、体育祭のフィナーレとして、全生徒によるソーラン踊りを行っている。異学年集団で5つの団を構成し、上級生から下級生にソーランの踊り方を引き継いでいる。当日は、保護者の参加もあり、東陽祭最大の見せ場となっている。

来年度の活動計画

来年度は、これまでの活動に加え、本校の特色の1つである国際理解教育をより系統的な流れになるように計画の見直しを考えている。3年間を見通して、学習のねらいを(知る→考える→行動する)と生徒の発達段階を考慮してESD活動として位置付けていく。

1年の「知る」では、異文化との体験的なかかわりを通して、異なる文化の存在や課題に気づくことを目的としたい。(例:日本とは異なる文化圏から来日した人たちの苦労について、知る。など)

2年の「考える」では、1年時の学習で気づいた課題について調べ、それを解決する方法を考えることを目的としたい。(例:(外国人をめぐるさまざまな労働問題や移民出稼ぎの問題、日系人の歴史について、調べる、考える。など)

3年の「行動する」では、2年時の学習をふまえ、身近な課題の解決策を考え、活動することを目的としたい。(例:行ったことを振り返り、よりよくするための工夫や手だてを地域の講師の人から学ぶ。その後、生徒が中心となって地域の方々との交流会を企画する。など)