2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

富谷高校は2021年度より3類型制を導入し、国際類型「異文化理解教育」・人文類型「平和と人権教育」・理数類型「環境とエネルギー教育」を中心理念としています。1学年では「世界の諸課題を学ぶ」をテーマにSDGs課題学習を行います。2学年では、「持続可能なまちづくり」をテーマに、地域課題研究を、県内の各大学、富谷市役所、また地元の富谷ユネスコ協会や商工会会議所や企業などと連携しながら、「Think Globally, Act Locally 」の視点から進めています。3学年においては、その成果を「収穫祭」(校内発表会)で発表します。外部から審査員の方々(富谷市長、大学関係者、PTA会長など)をお招きして、優秀なプレゼンテーションを表彰しました。また、このような本校の活動を、校外でも発表する機会をいただき、例えば「サイエンスキャッスル東北大会2021」(3月)、「とみやSDGsフェスタ」(5月)、「宮城県国際教育研究会生徒研修会」(7月)などで、生徒代表が発表させていただきました。

  • 1年生の活動例(ESD講演会とSDGs課題学習)

「多面的多角的に捉える視点」や「多様な価値観を理解するグローバル・シチズンシップ」などを身につけることを目標としています。国際類型(異文化理解)に関しては、宮城県国際化協会(MIA)から留学生を7名派遣していただいて、生徒たちが主体的に考えるワークショップを実施しました。理数類型(環境・エネルギー問題)では、宮城県の環境保護NPOサスティナビリティセンター等のご支援を受けて地域の環境問題等を考えることができました。人文類型(難民問題、平和)に関しては、(株)ファーストリテアリング(広報部長リグオリ・アルド氏)と連携し「服のチカラ・プロジェクト」を通じて難民問題の学習を行い、子ども服回収活動に繫げました。これらによって、各国の実情を知り異文化理解を深め、難民問題や環境問題に対して、地球市民としての未来の行動に繋ぐことができました。

  • 2年生の活動例(地域課題研究)

「チームで課題を解決する協働力」や「Act Locallyの実行力」を養成しています。昨年度まではコロナ禍のため開催できなかったフィールドワーク(研修ツアー)を、本年8月に実施することができました。地産地消に取り組む企業や廃棄物ゼロを目指す工場、「文化遺産」の活用事業や養蜂事業など「住みやすいまち日本一」を目指して、各種施策を実施している富谷市の現場を実際に見学し、現場で働く方々と意見交換できたことが何よりの財産となっています。

  • 3年生や有志の活動例(プレゼンテーション、ボランティア活動など)

今まで培った「論理的に考え、相手にわかりやすく伝える力」を実際に試す時期です。これまでの成果を校外で発表するだけでなく、富谷ユネスコ協会活動への参加(8月)、また近隣の小中学校と協働して「服のチカラ・プロジェクト」やサウジアラビアの高校生との交流「アートマイル活動」への参加などで、探究学習が今までの自分を変え、そして社会を変える原動力となっていることを、生徒たち自身が少しずつではありますが、感じられるようになってきました。

来年度の活動計画

1学年:SDGs課題学習として、異文化理解・環境問題・平和と人権などの諸課題を私たちライフスタイルとの関連性を踏まえて、協働学習を行います。

2学年:地域課題研究において、富谷市役所との連携強化につとめ(市役所の方から助言をいただく予定)、現実の政策に反映させることの難しさを学びながら、高校生としてできる解決策を提案し、地域の方々にむけて発表していきます。また、4月~8月までスイスから短期留学生(AFS)を受け入れ、国際交流を進めていきます。

3学年と有志生徒:これまでの集大成として、論理的にわかりやく相手に伝えるプレゼンテーションを、校内だけでなく外部でも行う予定です。また、自分たちの提案が社会変革の一助となること、また自分たちが行動することで社会も変わることを体験し実感できることを目指します。