2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 平和, 人権, 福祉

本校は「ノブレスオブリージュ(高潔な若人の果たすべき責任と義務)」を教育 方針に掲げ、ESDに重なる様々な教育プログラムをこれまでも行ってきた。今年度もこれらを日常の活動、及び各学年での行事として種々それぞれの目的 意識のもと以下のような形で行った。本年よりその活動の中心となる「ボランティア委員会」が「インターアクト・ボランティア委員会」と名称変更し、世田谷南ロータリークラブの方々との交流も含めながら活動することとなった。より活動に厚みが出てきた。
①国際支援に関わる教育
 インターアクト・ボランティア委員会を中心として「書き損じ葉書」、「文房具」「ペットボトル キャップ」収集を行った。「書き損じはがき」はユネスコ協会連盟を通じ「カンボジア」に、また、「文房具」「古着」も上智大学のボランティアサークル「Ceek」との連携で、「カンボジア」の子供支援をした。「ペットボトルキャップ」は換金のうえ「NPO法人 世界の子供にワクチンを 日本委員会」に届け、そこを通じて世界各国のワクチンを必 要としている国の子供たちに支援をしたこととなっている。キャップは校内での回収にとどまらず、保護者にも呼びかけて自宅から持ち寄り、また近隣の町会にも呼びかけるなどして年間100人分のワクチンを届けることができた。中学では、「給食委員会」で、「国連WFP」での活動を調べたものを学内で紹 介し、2 年生の家庭科では「ハンガーバンケット」を行った。 文化祭では募金活動を行い献金した。これらはそれぞれの活動を通して生徒にとって貧困について考える良い機会となっている。

②環境・平和・人権に関わる教育
 中学 2 年生に於いて、「自己発見と共生の旅」に福島に出かけた。ここでは、東日本大震災・放射能‣「会津藩」の歴史・野口英世について事前学習をし、関心・問題意識と知識も得たうえで現地に赴いて実地検証する形とした。途上で大熊中学との交流も持つ機会が得られた。帰校した後は旅の集大成として、今までは意識内に無かったが、改めて気づいた「大切にしなければならない事」を「私たちの什の掟」としてまとめ、明日への提言としてのプレゼンテーションを行った。
 中2での「自己発見と共生の旅」終了後行われたプレゼン大会では、各クラスで全員が行い、その後代表グループが学年としての大会にて発表した。
 中学 3 年では、修学旅行で九州を訪れた。なかでも第 2 次世界大戦の「特攻隊」(知覧)・「原爆」(長崎)について、また、「水俣病」(水俣)についてもしっかり事前学習をおこなったうえで現地を訪れた。特攻隊というものを知り、原爆への認識も含め、戦争に対する見方・考え方がいろいろあることを生徒は学んだ。 水俣では環境破壊の恐ろしさと人権を守ることの難しさを学ばせることができた。やはりこの学年でも終了後、全員が学んだことについてプレゼンを行った。

来年度の活動計画

・インターアクト・ボランティア委員会で行っている活動以外は全て、学校全体の教育内容を系統立て、またバランスをもって各学年に配置した形で行事として組み込まれている。従って、ボランティア委員会・学年における行事での活動も含め、基本的な活動は昨年までと変わらず継続して行う予定である。

・各学年に割り振られ、実行されてきている活動内容(行事関係)を全校的に整理し、特に中学に於いてはそれらに沿った形での本校独自の「中学道徳」の教科書が昨年の第1学年用に続いて2学年用が完成する予定となっている。

・昨年度成就しなかったが、テレビ電話などを通して海外のユネスコスクールやそこに通う生徒さん達と生徒同士が直に交流させていただく機会を持たせてあげられたらと考えている。