2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 減災・防災, 気候変動, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 福祉, 持続可能な生産と消費

今年度の総合的な学習の時間は,コロナ禍で計画を見直しながら,第3学年で伝統文化・福祉,第4学年で自然・国際理解,第5学年で食文化・環境,第6学年で地方創生・キャリアの視点で子供が探究学習に取り組んだ。また,第3~6学年で共通して防災学習に取り組んだ。

第3学年では,仙台七夕を事例にして地域の伝統文化について探究した。コロナ禍で仙台七夕まつりは中止となったが,探究活動を通して得た情報を基に,子供は自作の七夕飾りを作成し,夏の時期に校内に展示した。「願いを込める」という仙台七夕の風習にならい,コロナの終息などを願って作成したものである。また,その際に使用した何本もの竹を再利用して「竹炭」づくりにも取り組み,環境負荷を減らすリユースの視点を養うことにもつながった。

さらに,第5学年で取り組んだ防災学習では,震災遺構の仙台市立荒浜小学校や荒浜地区住宅基礎群の見学を通して,東日本大震災から命を長らえた人々の「共助」について探究した。食事や情報共有などで荒浜地区の人々が知恵を働かせて「共助」した事実を基に,次の地震・津波災害時に命を長らえる方策を考察した。

このように,本校では実社会に見られる諸課題を適切に学習素材に選定し,子供自らが主体的に探究学習に取り組めるように手立てを講じ,考察を深めて身近なところから行動に移せるように学習計画を設定している。
他にも,日頃の学習をSDGsと結び付けて考える活動を試験的に実施し,「持続可能な社会の担い手づくり」を一層進める教育活動を行っている。そして,学校教育目標の具現化を目指し,カリキュラム・マネジメントの視点とともにESDの視点から教育活動を再精査を続けている。6か年の学びの連続性を明らかにしつつ,各学年の学びをデザインした探究ストーリーマップを作成し,現在実践を進めている。

来年度の活動計画

令和3年度は,探究ストーリーマップの共有・活用を推進していく。そのためにも,ESD並びにSDGsに関する教員研修の場を確保する。
その上で,ESDを発展させたESDGs(SDGsの実現に寄与する教育活動)を目指していく。特に,この数年で一定の成果を見せた気候変動・海洋教育の探究活動(キリバス共和国の海面上昇の事例)を効果的に用いながら,令和2年度も模索した国内・海外のユネスコスクールとの交流活動を取り入れた探究活動の実現を目指す。