2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 減災・防災, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費

本校は,『「過去・現在・未来」ずっとつなごうぼくらの天伯自慢~地域に誇りと愛着をもつ子の育成~』をテーマとして,活動を行っている。ESDを身近なところから視野を広げる活動と捉え,ESDの実践を通して思いや願いをもって問題を解決していく力や地域を愛する心を育成したいと考えた。具体的には,地域を柱に,①地域の環境や産業にかかわる活動,②地域の課題にかかわる教育,③地域の人の思いにかかわる学習を行った。

①地域の環境や産業にかかわる活動
本校では,30年以上前から実習田を地域の方からお借りし,5,6年生がもち米を育てている。5月の田植えに始まり,外来生物であるジャンボタニシや水の管理などの問題を解決しながら,10月の稲刈まで,保護者の協力を得ながら育てた。昨年度より収穫は少なかったが,200kgほどのもち米を収穫することができた。収穫したもち米は,全校で餅つき会をしたり,お世話になった方に配付したりすることで,地域のつながりができている。

②地域の課題にかかわる教育
校区には,野依福祉村が隣接している。世の中には,健常者ばかりでなく,困難をかかえながら生活している方たちがたくさんいる。福祉村を運動会に招待したことをきっかけに,障害をもつ方の生活や気持ちについての学習を進めた。障害者の疑似体験などの活動をするなかから,障害をもつ方が苦労をしながら生活していることを理解し,お互いに助け合いながら生活していくことの大切さに気づくことができた。

③地域の人の思いにかかわる学習
3年生では,校区の名産品であるスイカの栽培体験を行った。学校の花壇に苗を植え,校区に住む農家の方に講師として来ていただいた。スイカづくりの方法やスイカづくりへの思いなどを語ってもらうことで,地域の人や名産品への誇りが育っている。また,本校では,校区合同防災訓練を大規模に行っている。校区の安全や人のつながりを強めたいという自治会長の願いなどにふれながら防災の学習を進めることで,子どもたちは,防災や安全への意識を高めることができた。

来年度の活動計画

豊橋市では来年度に3学期制が導入される。これをカリキュラム編成のよい機会ととらえ,ESD活動が活発にできるように,計画を見直したい。学校行事や他教科などと絡めて子どもが問題意識をより高められるような学習計画を考えていきたい。地域の協力が得られやすい地域で,地域の方に見守られながら,子どもたちの心は育っている。来年度は,この貴重な教育資源をより有効に活用することで,子どもが主体となって学習に取り組まえるようにしていきたい。また,学習成果を地域に積極的に発信することで,子どもたちも地域に貢献ができるようにしていきたい。