2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境

本校は、「伝えよう未来へ!多米の自然のすばらしさを」を活動テーマとして、ESDを自然豊かな地域に対する愛着を育て自然を守るための具体的な方策を探るものだと捉えている。ESDの実践を通して、問題に気づき、仲間とともに解決しようとする力の育成を目標とした。
具体的には、校区を流れる朝倉川と内山川の豊かな水,葦毛湿原とそこに生きる多様な生き物との関わりを柱に、①水辺に生きる魚や虫たちと関わる学習、②河川敷の清掃美化活動、③稲作に係わる体験学習、④溶岩プレートの設置による自然回復活動を行った。

① 水辺に生きる魚や虫たちと関わる学習 ~川となかよし(1,2年)~
子どもたちは、朝倉川のどんな所にどんないきものがいるのか調べ,たくさんのいきものがいることに驚いた。「生き物と仲よくしたい」と,それぞれの生き物に適した飼育環境をつくり、観察した。この活動を通して、たくさんの生き物がいる朝倉川が大好きになった。

② 河川敷の清掃美化活動    ~朝倉川を美しい川にしよう(全校)~
朝倉川530運動に取り組み,土手や川の中にたくさん捨てられていたビニールや家庭ごみを拾った。「自然豊かで大好きな朝倉川を汚す人がいるならば,その分私たちがきれいにしていこう」という思いをもった。

③ 稲作に係わる体験学習 ~多米の土と水の恵みに感謝しよう(5年)~

バケツに運動場の土を入れて育てた稲より,田んぼに植えた稲は格段に多くの米ができた。農業委員の福井さんに,多米の土と水がおいしい米を育てると教えてもらった。田植えから稲刈り,精米までを体験し,自然への感謝と米を大切にしたいと思う気もちが強くなった。

④ 溶岩プレートの設置による自然回復活動~朝倉川の生き物を守りたい(6年)~

 護岸工事で川岸がコンクリートでおおわれたことで,一時,ホタルが激減した内山川。溶岩プレートを取り付ける活動を続けることで,コンクリートばかりだった川岸に草が生え,ホタルも数を増やした。安全も自然も、工夫すればどちらも守ることができるということを実感した。

来年度の活動計画

豊かな自然・歴史ある風土・国際色豊かな地域という校区の特徴を生かした実践をさらに推進する。また,他学年との交流や学習の成果を発表し合うことを念頭に置いた活動をすすめる。
環境問題・生物多様性に関わって,1年生は川の生き物とふれあい,2年生ではそれぞれの飼育環境を考えて観察,3年生はホタルに焦点を当てた学習と観察を行う。4年生は河川を含むゴミ問題に取り組み,環境美化活動をすすめる。6年生は,生活の安全と自然回復を目指した活動を行う。
生産・消費の問題では,4年生のゴミ問題,5年生の稲作を通して,持続可能な社会のあり方を模索していく。