2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 平和, 人権, 福祉

本校は、「徳・知・体の調和がとれ、次代を切り拓く高い志を持つ生徒の育成」を教育目標としており、その目標達成のためにユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通してESDを実践し、問題解決的な学習を行うことで生徒の育成に努めている。身につけさせたい力として、将来にわたって持続可能な社会づくりに向けての知識や価値観を持ち行動できる力、体系的な思考力、情報収集・分析能力、コミュニケーション能力の育成を目指しています。具体的活動として、① 防災・減災に関する学習 ② 福祉に関する学習 ③ 職業に関する学習 ④ 地域の文化財(世界遺産)に関する学習を行った。なお、今年度はコロナ禍の状況から、校外での体験学習を全て中止したため、第3学年で計画していた「保育体験学習」は座学のみとした。
【全学年】
① 防災・減災に関する学習(SDG11・13)
第1学年では市消防本部や防災危機管理室による講話を聞き、地域のハザードマップ作成や応急処置、避難所開設実動訓練などテーマ別学習を行った。第2学年では家庭科「災害に備える住生活・食生活」での非常食作りを、第3学年では「救命救急講習」を受講することで、自他の「いのちを守る」ために必要な知識・技能を習得しました。
【第1学年】
② 福祉に関する学習(SDG3・11・16)
高齢者福祉に対する考えや知識を深めるために、大牟田市の福祉総合計画などをもとに、大牟田市で暮らすさまざまな立場の人たちを支えている市役所・福祉施設職員の講話や福祉系のコースをもつ高校生や大学生との座学を通して、それぞれの仕事や資格取得に向けて学んでいることについて理解を深めました。
【第2学年】
③ 職業に関する学習(SDG4・8・11)
いろいろな職業の人達との交流により、進路実現に必要な知識・技能について探究することで今後の生き方を考えることができました。
【第3学年】「地元炭鉱に関する場所をフィールドワークしよう」
④ 地域の文化財(世界遺産)に関する学習(SDG11)
本校の周辺には炭鉱に関連した施設等を訪問することで、炭鉱で懸命に働いた人達の様々な苦難(人権問題等)を知るとともに、そのような状況の中で炭鉱を中心とした産業(石炭化学コンビナート)により、大牟田が発展してきたことを理解することができました。

来年度の活動計画

1 本校のESDの重点目標
総合的な学習の時間「学びの旅」を柱として、SDGs達成を目指した学習を3年間で問題解決能力・学び方・主体的態度、自己の生き方を考える力や実践力・解決策などに必要な資質・能力を身につけさせ、持続可能なまちづくりに貢献できる人材を育成する。
2 本校の各学年のESDのねらい
○ 全学年 防災・減災に関する学習「いのちを守る」(SDG11・13)
・防災教育を通して、自他の「いのちを守る」ために必要な知識・技能を学ぶ。
○ 第1学年 福祉に関する学習「福祉と生き方」(SDG3・11・16)
・福祉体験学習を通して、介護や福祉における現代社会が抱える課題や現実問題を理解し、課題克服へ向けて思考する。
○ 第2学年 進路(職業)に関する学習「自己実現とキャリア教育」(SDG4・8・11)
・職場体験学習を通して勤労の意義を感じ、将来の職業生活との関連について考える。
○ 第3学年 地域の文化財(世界遺産)に関する学習「郷土教育」(SDG11)
保育・進路に関する学習「保育体験と自己実現教育」(SDG3・4・8・11)
・地域の炭鉱に関連施設(世界文化遺産等)の訪問等を通して、様々な人々の苦難(人権問題等)の上に、大牟田が発展してきたことを理解する。
・保育体験や進路学習(高校調べ)を通して、今後の生き方について考えるとともに、他者への思いやりや自らの成長を支えている人たちの存在や 思いを理解する。