2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 持続可能な生産と消費

本校は、世界で唯一の塩田施設「ソルティ多喜浜」を有している。平成26年度に完成した「塩の学習館」において、天候の影響を受けず「塩づくり体験」を行うこともできる。学校教育に加えて、社会教育・地域学習の場として塩田文化の継承を図る重要性を鑑み、本校を新居浜市の「ふるさと学習」の拠点として位置付け、地域への誇りや郷土愛をもった児童の育成を図っている。

2019年度からは、塩田に関することだけでなく海洋全体に関わることも学習し、現代社会が抱えている課題解決の視点を盛り込んだ海洋教育に取り組んでいる。

テーマ「多喜浜塩田を未来に伝えよう」

【1年 大しまたんけんにいこう】

地域の方が利用する渡海船に乗って大島交流センターに行き、所長さんから海に囲まれた大島の自然や歴史についての話を聞いた。その後、周辺を散策し、海の様子を観察したり文化財等を見学したりして、大島の自然や文化に触れることができた。

【2年 海の生き物を調べよう!

四国水族館へ行き、身近な海にはどのような海の生き物がいるのか、どのような場所に生息しているのかを知った。そこで心に残った海の生き物を紙粘土を使って作成し、海の生き物への興味・関心を高めた。

【3年 塩はかせになろう(塩田ウォーク)】

多喜浜塩田に所縁のある場所を巡り、6年生と多喜浜塩田資料館建設推進委員の方々に各場所の説明をしてもらった。多喜浜塩田と各場所のつながりについて学びを深め、今後の多喜浜塩田学習への意欲を高めることができた。

【4年 多喜浜の昔 知りたいな】

地域の方と一緒に、垣生漁港へ塩づくりに欠かせない「かん水」のもととなる海水を汲みに行った。その海水を持ち帰って、校内施設「ソルティ多喜浜」の流下盤に流し、かん水づくりや塩づくり体験を行った。

【5年 多喜っ子海洋調査隊】

多喜浜・大三島の海岸へ行き、総合科学博物館の専門学芸員の方と一緒に海洋生物の観察を行った。双方の共通点や相違点について話し合う中で、海洋ゴミの存在に気付き、海岸でのゴミ拾いを行いながら、流れ着くゴミの種類や様子について知ることができた。

【6年 地域の誇り多喜浜塩田再発見】

これから多喜浜塩田について学習していく3年生に対して、塩田の史跡を巡りながら、それぞれの史跡や郷土の偉人について説明をした。地域の方々の思いも含め、しっかりと多喜浜塩田の歴史を伝えることができた。

 

来年度の活動計画

テーマ「多喜浜塩田を未来に伝えよう」のもと、ふるさと学習を実施することで、地域を通して社会を学ばせる。教育課程特例校として新たに展開した「海っこタイム」(年35時間)を中心に、低学年は「学級活動や生活科」の時間、中・高学年は「総合的な学習の時間」で行い、体系的・横断的に海について学ぶ。高学年では、その成果を個人やグループでまとめ、発表し合うことで、地域への誇り、地域の一員としての自覚を育てる。

また、ホームページなどを活用して積極的に情報発信を行い、他のユネスコスクールとの交流も積極的に行う。さらに、他機関との連携を引き続き行うとともに、塩田文化がつながる他の地域との交流学習を進めていく。 そして、地域やさまざまな機関とつながり、連携を図っていくなかで海洋教育を展開していく。