2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 国際理解, 持続可能な生産と消費

1 目標

○ 本校はユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通して、さまざまな人との関わりや地球環境のことを考える活動を設定し、自己を見つめつつ思いやり等の豊かな心を育てていくことによって、子どもたちに対し、持続可能な社会の構築に必要な能力を身に付けさせることを目標としている。

2 ESDの要素と重視する能力・態度

① ESDの要素

<多様性> 互いに違いを認め、多様性を尊重し合うこと

<相互性> 地球環境に関わることは相互に関係しあっていることを理解すること。

<連携性> 自分とは異なる様々な立場の人について理解し、互いに連携・協力すること

<責任性> 自分の行動が環境に影響を与えることを理解し、責任をもって行動すること。

② ESDの視点に立って重視する能力・態度

【自らの未来像を描き、計画する力】

将来の夢や目標をもち、夢の実現に向けて計画を立て、実践していこうとする力

【他者とコミュニケーションを行う力】

自分の思いや考えを言葉として相手に伝えるとともに、他者の気持ちや考えを尊重し、積極的にコミュニケーションを行っていく力

【思いやりをもち、他者と協力しようとする態度】

相手の立場に立って考え、他者の思い・考えや行動に共感しようとするとともに、他者と協力・共同して物事を進めていこうとする態度

【物事に進んで参加し、役割を果たそうとする態度】

集団や社会における自分の発言や行動に責任をもち、自分の役割を踏まえた上で、物事に自主的・主体的に参加しようとする態度

3 概要

事例1:全学年 総合・図画工作科・道徳科「北九州市の環境とわたしたちにできるっことを考えよう」

北九州市でふえ続ける竹林について知り、自分達ができることを考える学習を行う。その上で、竹の再生用紙(竹紙)に北九州市の自然を描き、「小倉城竹あかり」の竹とうろうの製作に協力した。児童は、「SDGsはだれかがやるんじゃない。今、自分がやるということに気づきました。だから、いまできることをしっかり考えたいです。」という意識をもつことができた。

事例2:第5学年 総合的な学習の時間・道徳科「つながろう世界の人たちと」

福岡県国際交流センターと連携を取り、講師を派遣してもらい国際理科学習を行った。事前に興味・関心のある国につ

いて調べ学習を行い、グループごとに発表した。交流の当日は、中国出身の方とオーストラリア出身の方に

来校いただき、それぞれの国の歴史や文化についてわかりやすく説明していただいた。

子どもたちは、日本と外国の違いを伝えてもらい、それぞれの国の特徴を学ぶことを通して自国についてよりよく知り

たいという思いをもつことができた。

4 成果と課題

① 成果

・広がる竹林について学習し、竹あかりの灯ろうの絵を描いた活動により、自分の行動が、地球環境問題とつながっていることを理解することができた。

・各学年様々な交流学習を道徳の時間と関連付けて指導したことにより、思いやりの心やコミュニケーション能力を育むことができた。

・学校だけでなく、関係諸機関と連携を取ることにより、多彩なゲストティーチャーを招くことができ、体験を豊かにすることができた。

・活動に進んで参加し、準備や進行等、自分の役割を果たすことができた。

② 課題

・コロナ禍のもと、実施時期・実施内容などが流動的で、実施判断に困った内容もあった。また、児童の実感を伴うことができるよう準備等にも時間がかかる。実施する時期や回数、内容等も検討していく必要がある。

・地域の人材を確保していくことが大切である。さらに、地域、保護者と連携し、新しい人材を発掘していく必要がある。

来年度の活動計画

 現在の活動を継続するとともに、SDGsの視点から見直した実践を基本として展開する。その中で、職員の共通理解のもと児童の実態に合わせ、よりよい活動を選択し来年度の活動計画を作成していく。各教科・道徳科と体験活動を関係づけ、SDGsとのつながりを意識しながら、授業実践していく。基本的には、地球環境に関わる学習、外国の人を招いての交流会、職業人を招いての交流会等と道徳科の時間と関連付けた指導を行い、自己を見つめつつ思いやり等の豊かな心を育てていくことにより、持続可能な社会の構築に必要な能力を身に付けさせるようにする。