2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

国際理解, 平和, 人権, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

1 目標
○ さまざまな人との関わりを通して、コミュニケーション能力を高め、自己を見つめつつ思いやり等の豊かな心を育てていくことによって、子どもたちに対し、持続可能な社会の構築に必要な能力を身に付けさせることを目標としている。

2 ESDの要素と重視する能力・態度

① ESDの要素
<多様性> 互いに違いを認め、多様性を尊重し合うこと
<連携性> 自分とは異なる様々な立場の人について理解し、互いに連携・協力すること<公平性> 全ての人が活躍できる社会の創造のため、物事を公正・公平に判断し、行動すること

② ESDの視点に立って重視する能力・態度

【自らの未来像を描き、計画する力】

将来の夢や目標をもち、夢の実現に向けて計画を立て、実践していこうとする力

【他者とコミュニケーションを行う力】

自分の思いや考えを言葉として相手に伝えるとともに、他者の気持ちや考えを尊重し、積極的にコミュニケーションを行っていく力

【思いやりをもち、他者と協力しようとする態度】

相手の立場に立って考え、他者の思い・考えや行動に共感しようとするとともに、他者と協力・共同して物事を進めていこうとする態度

【物事に進んで参加し、役割を果たそうとする態度】

集団や社会における自分の発言や行動に責任をもち、自分の役割を踏まえた上で、物事に自主的・主体的に参加しようとする態度

3 概要

事例1:第4学年 総合的な学習の時間・道徳

「八幡特別支援学校との交流」

校区内にある八幡特別支援学校の4年生担任と事前の打ち合わせを行い、交流活動を学期に1回実施した。1学期には、7月に特別支援学校を訪問して自己紹介や仲間づくりを行った。2学期は、11月に竹末小学校に招待し、学習発表会での演目を披露したり、集団ゲームを行ったりして交流を深めた。3学期には、1月に再度特別支援学校を訪問し、作品展を見学したり一緒に歌を歌ったりした。これらの交流活動と道徳の時間と関連付け「親切・思いやり」や「友情、信頼」等について学んだ。

「ケニアのオギラ先生との交流」

ケニアのスラムにあるマゴソスクールから来られたオギラ先生とケニアの音楽を通して交流会を行った。オギラ先生からマゴソスクールの子どもたちは、孤児・元ストリートチルドレン・虐待を受けた子・労働をさせられていた子などで、スラムの駆け込み寺として、家族のように生活していることなどをお話していただき、自分たちの恵まれた生活を振り返る機会となったようだ。一緒に歌や踊り、タイコの演奏を通して、交流を楽しんだ。

事例2:第6学年 総合的な学習の時間・道徳

「職業人から学ぶキャリア教育」

「北九州市キャリア教育研究会」の協力を得て、9月にワークショップ形式で様々な職業に就いている方の思いや考えを尋ねるキャリア教育を行った。実施に当たっては、事前に将来就きたい職業についてアンケート調査を行い、できる限り児童の興味・関心にもとづいて活動を行えるようにした。未来年表作りなどを行うとともに、道徳の時間とも関連付け、「社会参画、公共の精神」「勤労」等について学んだ。

JICA研修員との交流」

10月にJICAの研修員が来校し、交流会を行った。研修員は8か国8名で、子どもたちにそれぞれの国の給食事情についてお話していただいた。マレーシアでは、いろいろな民族がいるので固定された給食では、食べられないものが出てくるため、売店で作られたおかずを買いに行くこと。ナイジェリアでは、40年前から給食はあったが、途中内戦のため給食が提供できない時もあったことなどを知り、食べ物を大切にしようとする気持ちや日本での今の状況が当たり前ではないことに気づくことができた。

来年度の活動計画

本年度の実践をSDGsの視点から見直し、職員の共通理解のもと来年度の活動計画を作成していく。道徳と体験活動を関係づけ、ESDカレンダーを作成し、SDGsとのつながりを意識しながら、授業実践していく。基本的には、校区内にある保育園・幼稚園・特別支援学校との交流会、地域人材を生かした門松づくりなどの体験活動、外国の人を招いての交流会、職業人を招いての交流会等と道徳の時間と関連付けた指導を行い、子どもたちのコミュニケーション能力を高め、自己を見つめつつ思いやり等の豊かな心を育てていく。