2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 国際理解, 人権, 福祉

本校は、「我が町、金沢の魅力発見!!」を活動テーマとして、ESDを我が町金沢の未来へつながる伝統工芸と景観保全と捉え、ESDの実践を通して持続可能な社会の担い手とつながる生徒の育成を目標としている。今年度も、昨年度に引き続きコロナウイルス感染症により例年通りの活動はできなかったが、昨年度の経験を踏まえて新たな活動も取り入れつつできることを模索していった。

具体的な活動としては、総合的な学習および、地域とつながりのある行事を柱として、昨年に引き続き①伝統工芸に関わる学習、②景観や環境の保全に関わる学習、③地域とのつながりを生かした教育、④SDGsに関する学習を行った。

①伝統工芸に関わる学習及び②景観と環境の保全に関する学習

金沢市では、市共通の取組として「金沢ふるさと学習」を実施しており、そのゴールは世界の交流拠点都市金沢について考え、金沢のまちづくりの提案を行うことである。この取組は、全学年ともに総合のカリキュラムの中に位置づけて実施した。2年では、引き続き職場体験は中止になったが、地域の事業所を調べ事業所マップの作成を行った。3年では、修学旅行を行うことができ、今までの「金沢ふるさと学習」を踏まえながら京都と金沢の文化や違いについて実際に体験することができた。また、金沢市の姉妹都市と比較して整理、分析し、世界の国際交流拠点都市金沢のまちづくりの提案に深みを持たせることを学習の主眼とした。

③地域とのつながりを生かす教育

本校区には、石川県立ろう学校があり、定期的に授業交流、部活動交流などを行っている。その一環として、本校の合唱コンクールの中で、ろう学校の生徒が和太鼓の演奏を披露する。合唱コンクールは、本校区の地域全体で行われる伝統的な行事であり、毎年10月に金沢歌劇座にて行われている。「今年度は、昨年度と同様に合唱コンクールが学校での開催となり、ろう学校との交流も中止になってしまったが、引き続き交流を続けていきたいと考えている」。

毎年、1学期から交流を通してきたろう学校の生徒が演奏し、会場全体が太鼓の振動に包まれる瞬間は感動する場面となる。また、普段鑑賞することの少ない日本の伝統的な和太鼓を鑑賞する貴重な機会にもなっている。

④SDGsに関する学習

1年の総合的な学習の時間では、SDGsに関する学習を行いグループでまとめることができた。また、3年の総合的な学習の時間では、SDGsの取り組みの中から自分で題材を見つけレポート作成をおこなった。各自が興味のある内容について学び、調べたものをレポートにまとめることで理解を深めることができた。

 

来年度の活動計画

令和5年度は、令和4年度の活動を踏まえて、今までの活動を継続して行う。具体的な内容は以下の通りである。

①「我が町、金沢の魅力発見!!~未来へつながる伝統工芸や環境保全~」を主要テーマに、2年総合「金沢ふるさと学習」に重点を置いて活動する。

時期:2年 4月及び1~3月

学習のねらい:金沢散策に向けての事前学習及び事後指導を踏まえて、修学旅行での現地調査に向けての準備調査。

金沢と他の都市を比較することで、持続可能な街づくりの視点を養う。

 

②ろう学校との交流を中心とした地域とのつながりを生かした教育の実施。生徒間交流に加え、伝統楽器の和太鼓の鑑賞を行う。

時期:5~1月(定期的な授業交流と、10月の合唱コンクール参加)

学習のねらい:「共生」する社会を創ろうとする心情を育む。伝統的な和楽器を鑑賞する。

 

③SDGsについての学習の充実を図る。

3年総合的な学習の時間において、令和4年度の実践を踏まえながら、社会科をはじめとしてそれぞれの教科での学習した知識を活用しながら「自分自身が目指す持続可能な開発目標」についての学習を充実させたい。