2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 減災・防災, 環境, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, ジオパーク

本校は,「夢と高い志を持って,その実現のため,夢中になって取り組もう!」を学校経営のスローガンとし,ESDを「持続可能な社会づくりのための担い手づくり」と考え,ESDの実現を通して他者や社会との関係性,自然環境との関係性を認識し,「かかわり」,「つながり」を尊重できる個人の育成を目標としている。

具体的には,環境教育,人権教育,防災教育を柱に,①持続可能な生産と消費に関わる教育,②環境に関わる活動,③ジェンダー平等に関わる学習,④防災・減災に関わる学習を行った。

①持続可能な生産と消費に関わる教育
第2学年の生徒を対象に,2022年7月7日,地域で農業に従事している保護者を講師に農業体験を行った。地域のでできた米が集められ,加工して,商品となるまでを説明され,実際に商品を梱包する作業を体験した。東日本大震災での体験に触れながら籾殻を使ってかまどで米を炊く方法を説明されて,生徒たちは実際に行い試食した。また,玉ねぎの選別作業の見学や体験も行った。最後にポン菓子作りの体験・試食を行い,充実した農業体験となった。自分たちが普段食べている食料が生産者,加工者など多くの手を経て自分たちの口に入ってくるというサイクルを実感させることで,食に対する感謝の気持ちを改めて喚起するとともに,無駄のない消費に目を向けさせ,自分たちの生活を改めて振り返る機会とした。

②環境に関わる活動
毎年,第1学年を対象に「国際生物多様性の日」である5月22日に「グリーンウェーブ活動」の一環として,学校花壇と学校近接の総合体育館花壇に花植えを行っている。今年度は,5月22日が日曜日だったため,5月20日金曜日に花の植え付けを行った。また,花を植える前に花壇の除草や肥料入れ,畝掘り等の活動,花が咲き終わった後の花壇整備の活動等も行った。一連の活動を通して,環境美化の大切さと環境を守るためにどのように行動すれば良いのかを考える機会となった。

③ジェンダー平等に関わる学習
2022年6月に,第3学年の生徒を対象に,「男女共同参画社会」に関する講演会を開催した。特に「デートDV」に関する内容を取り扱い,男女が互いに異性を尊重して生活することや男女共同参画社会の在り方について考える機会として実施した。

④防災・減災に関わる学習
毎月11日を「防災の日」とし,月に一度防災の在り方を考えたり,実践したりする「防災タイム」を行った。
第3学年を対象に2022年7月に旧大川小学校や南三陸町を訪問し,語り部の話を聞いたり,震災遺構の見学をしたりした。
また,10月には第2学年を対象に,松島自然の家で宿泊体験学習を行った。防災プログラムで,防災ウォークラリーやクッキング、ロープワーク、簡易テント設営訓練、空き缶ランタン作り等を体験した。
第1学年を対象に4月には,栗駒山麓ジオパークビジターセンターでの研修を行った。平成20年6月発生の岩手・宮城内陸地震発生源にある荒砥沢地すべり地や冷沢崩落地をジオガイドの方の案内で見学したり,ジオパークビジターセンター内で地すべりシミュレーターでの学習をしたりした。研修を通して,内陸型地震のメカニズムや斜面崩落の要因を学んだ。
各学年とともに防災に関する体験を通して,生徒の防災・減災意識を高める一助とすることができた。

来年度の活動計画

2023年度も今年度の反省を生かし,生徒がより充実した活動ができるように計画を立て,学校行事として行う予定である。また,昨年度から実施している「防災タイム」についても,内容をより実践的なものにし,災害発生時の「自助」「共助」の担い手育成を推進していく。