2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 減災・防災, ジオパーク

本校は,「夢と高い志をもって,その実現のため,夢中になって取り組もう!」を学校経営のスローガンと,ESDを「持続可能な社会づくりのための担い手づくり」と捉え,ESDの実践を通して他者や社会との関係性,自然環境との関係性を認識し,「かかわり」,「つながり」を尊重できる個人の育成を目標としている。

具体的には,環境教育,人権教育,防災教育を柱に,①持続可能な生産と消費に係わる教育,②環境に係わる活動,③ジェンダー平等に係わる学習,④防災・減災に係わる学習,⑤ジオパークでの学習を行った。

① 持続可能な生産と消費に関わる教育

第2学年の生徒を対象に,2020年9月から12月にかけて、地域で農業に従事している本校卒業生を講師に招き,学校畑において大根と白菜の栽培を行った。収穫した野菜は生徒が自宅に持ち帰って調理をし,レシピや家族の感想をレポート形式でまとめた。また,学校給食の食材としても活用した。自分たちが普段食べている食料が,生産者,加工者など多くの手を経て自分たちの口に入ってくるというサイクルを実感させることで,食に対する感謝の気持ちを改めて喚起するとともに,ムダのない消費に目を向けさせ,自分たちの生活を改めて振り返る機会となった。

② 環境に関わる活動

例年は第1学年の生徒を対象に「国際生物多様性の日」である5月22日に「グリーンウェーブ活動」の一環として,学校近接の総合体育館花壇に花植えを行っている。今年度は,新型コロナウイルス感染症拡大予防の臨時休校期間であったため、2020年7月下旬に時期をずらして学校や近接の総合体育館の花壇に花植えを行った。また,花を植える前に花壇の除草や肥料を入れる活動,花が咲き終わった後の花壇整備などの活動も行った。一連の活動を通して,環境美化の大切さと環境を守るためにどのように行動すればいいかを考える機会となった。

③ ジェンダー平等に関わる学習

2020年12月に,第3学年の生徒を対象に,「男女共同参画社会」に関する講演会を開催した。特に「デートDV」に関する内容を取り扱い,男女が互いに異性を尊重して生活することや男女共同参画社会の有り方について考える機会として実施した。

② 防災に関わる学習

2020年11月に全校生徒を対象に,消防署の署員を講師に招き「防災教室」を実施した。第1学年の生徒には「煙中歩行体験」,第2学年の生徒には「救命救急講習」として心肺蘇生法とAEDの使い方の演習,第3学年の生徒には「水消火器訓練」を行った。火災等の発生時の心構えや具体的な行動の在り方を体験したことで,「自助・共助・公助」について,中学生年代でできることを考えるとともに,防災への意識を高めるよい機会となった。

⑤ ジオパークでの学習

2020年10月に第1学年の生徒を対象に,栗駒山麓ジオパークビジターセンターでの研修を行った。平成20年6月発生の岩手・宮城内陸地震発生源にある荒砥沢地すべり地や冷沢崩落地をジオガイドの方の案内で見学したり,ジオパークビジターセンター内で地すべシミュレーターでの学習をしたりした。研修をとおして,内陸型地震のメカニズムや斜面崩落の要因を学ぶとともに生徒の防災・減災意識を高める一助とすることができた。

来年度の活動計画

来年度は,今年度の活動内容のほかに,防災・減災教育に重点を置く計画である。具体的には,東日本大震災で被災し,震災遺構となっている大川小学校を訪問し,語り部の方からの講話を行う予定である。第1学年と第3学年は大川小学校への訪問,第2学年は大川小学校の訪問の加えて,松島自然の家での宿泊研修を行い,「防災教育」に関する体験活動を行う予定である。