2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育

本校は、「地域に根ざした体験型学習」として、無農薬農法による農園活動を総合的な学習に時間に生かしながら推進することを学校理念とし、地域に学びながら大地と触れ合い、伝統の継承と大地の恵みや地域の方への感謝の心を育成し、自らの生活の在り方を主体的に探究していった。ESDを自然に関わる事物・現象を多面的、総合的に見たり考えたりすることができるようにすることと捉え、ESDの実践を通して有限性を意識し、持続可能な社会の構築に向かう力の育成を目標とした。

具体的には、多様性、有限性、連携性を柱に、①児童が進んで参加する農園に係わる活動、②他者と協力する態度に係わる教育、③コミュニケーションに係わる学習、④多面的、総合的に考える力に係わる学習を行った。

①  児童が進んで参加する農園に係わる活動

4月 農園整備〈5・6年生〉堆肥まきや耕し、マルチ張りなど、農園の整備を児童自らが行った。

5月 夏野菜栽培〈全児童〉1人1苗の夏野菜を決め、各自が責任をもって夏野菜を栽培した。

② 他者と協力する態度に係わる教育

5月 紫川清掃〈全児童〉 保護者や地域の方による除草作業と児童の清掃活動で、地産地消の根幹となる水資源である紫川の保全活動に取り組んだ。

6月 田植え〈5年生〉 サツマイモの苗植え〈2年生〉 田植え及び苗植えを、地域の方に学びながら取り組んだ。

7月 大豆植え〈3年生〉 味噌作りに向けて大豆を栽培した。

9月 冬野菜栽培〈全学年〉 11月の「ふるさとふれあい収穫祭」に向け、例えば「4年生が人参を育てる」というように、学年毎に担当する野菜を栽培した。

10月 稲刈り〈5年生〉 地域の方に学びながら、栽培してきた稲を収穫し、陰干しと脱穀を行った。

③ コミュニケーションに係わる学習

11月 ふるさとふれあい収穫祭〈全児童〉 各学年が収穫した冬野菜を使って野菜の味噌汁を作った。使用する味噌は、1年前に3年生が大豆から作ったものを使用した。5年生は収穫した米で、ご飯を炊いた。そして、保護者や地域の方を招いて収穫祭を開催した。会食前の全体会では、児童が農園活動で学んだことを保護者や地域の方に向けて発表した。

12月 たくあん作り〈6年生〉 地域の方に学びながら、地域の伝統文化であるたくあん作りを行った。

④ 多面的、総合的に考える力に係わる学習

2月 1年間の取組の発信〈3年生以上〉 体験型農園活動を通して学んだことや考えたことを新聞にまとめ、低学年児童をはじめ、保護者や地域の方などへ発信する。

来年度の活動計画

 次年度は、今年度の実践の方向性として掲げた探究的・協働的な学習過程を通して、子どもの郷土の人々や自然、伝統、文化を尊重し、かかわり、つながりから、ふるさとであるすがお校区を中心とした地域全体のよさや素晴らしさを体感することができるようにすることを継続・発展させていく。

 また、郷土への愛着を感じ、やる気とともに自信をもち、将来的に自らがふるさとを創る実践的な態度や資質、能力を育むことができるようにする。

 これは、北九州市教育大綱の理念である「シビックプライドの醸成」と合致していると考える。