2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 人権

ユネスコスクール実践活動
~末広小学校のアイヌ文化学習・生活科・総合的な学習・特別活動における実践

千歳市は、北海道が蝦夷地と呼ばれた頃より東西を結ぶ要所であり、千歳川周辺にはサケや鹿など豊富な資源に恵まれたことから多くアイヌの人々が集落を構え、現在でも市内に多くの方がおられる。

本校では平成5年にアイヌ文化を学ぶ実践が初めて行われ、平成8年には地域文化資料室としてアイヌ住居「チセ」の模型を設置、生活科・総合的な学習のカリキュラムに位置づけた「アイヌ文化学習」が本格的に始まった。平成23年~25年には「北海道ふるさと教育推進事業」の指定を受け、平成29年~30年にも「北海道ふるさと教育・観光教育等推進事業」の指定を受けた。

アイヌの人々の文化には、命の大切さ、自然との共生、郷土の歴史学習への興味関心、環境、食、人権など幅広い教育的価値が内在し、本校のアイヌ文化学習は、「自然や命を大切にする心・生き方」の学びとして、持続可能な社会の創造や異なる価値観を持つ人間同士の相互尊重・共生をその目標に掲げている。

アイヌ文化学習の他にも、主に生活科や総合的な学習の時間で、地域の方や障がいのある方の協力を得ての交流・福祉学習、市内施設等の福祉に関する調べ学習、異年齢児童の相互理解や協力の場、国際理解教育などを通し、「人とのかかわりを深めながらの、身近な自然・社会・文化の学び」に充実に努めている。

また特別活動として、児童会などが中心となり、エコ活動やユネスコスクールとしての意識を高めるための活動にも取り組んでいる。

来年度の活動計画

1年    アイヌの人たちについて知り、遊びや歌を通し表現の喜びを持つ

・チセ探検 ・歌、ホリッパ  ・絵本読み聞かせ  ・笛作り・遊び
・地域お年寄りと交流(昔遊び)  ・幼児学級で就学前児と遊ぶ

2年    身近にある自然物で装具を作り遊ぶ。歌や踊りを通して表現の喜びを持つ

・歌、ホリッパ・民話語り  ・アイヌの子ども遊び(道具作り・遊び体験)
・1年生を招待しての遊び

3年    サケに関する学習を通しアイヌの人たちの暮らしの工夫や苦労を理解する

・歌、ホリッパ  ・サケ漁解体学習  ・地名学習  ・アイヌ料理(チェプオハウ)
・サケと千歳川  ・手話体験

4年    昔のアイヌの人たちの食物の栽培、収穫、調理を通し工夫や苦労を理解する

・歌、ホリッパ  ・保存食学習  ・イナキビ栽培収穫、団子作り
・千歳の水  ・聴覚障害体験

5年    自然素材で伝統的技術を用いた生活用具作りを通し知恵や工夫を理解する

・歌、ホリッパ  ・シナノキ(皮はがし、皮糸より)飾り作り
・稲作体験

6年    ムックリづくりやアイヌの人たちの歴史学習を通し工夫や苦労を考え、

6年間のアイヌ文化学習を振り返りまとめる
・歌、ホリッパ  ・ムックリ作りと演奏  ・アイヌの歴史と人権学習  ・アイヌ文様刺繍
・アイヌ文化学習のまとめ
・車椅子体験

全学年共通

・なかよし集会  ・なかよしランチ  ・エコキャップ集め・タブ集め
・ユネスコスクール活動について(啓発資料の発行)  ・全校ホリッパ(運動会)