2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 食育, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

創価高校の世界市民探究(GCIS)では「私が世界を変えていく」とのヴィジョンのもと、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野への探究活動を通して、以下の資質・能力の育成を行います。
・価値創造
・主体性
・負けじ魂
・チームビルディング
・リサーチリテラシー
・課題発見力

<1年次の学び>
◯食品ロス探究
食品ロスは、家庭だけでなく農家などの生産過程や、小売店さらに飲食店で起きていることを学び、班ごとに関心を持つ分野にアクションプランを提案し、他の班からの意見を参考に実施した際の有用性や課題をブラッシュアップしながらスライドにまとめて発表します。最後に、フードロスの分野の専門家の方から講評もしていただきました。

<2年次の学び>
以下の4つのコースから自分で探究したいコースを選択し、1年間をかけて設定された課題についてのアクションプランを作成し発表しました。
◯行政
地元小平市の職員の方から、小平市が直面する環境に関する課題についてレクチャーを受けその解決に向けたアクションプランを立案し、現場の声を活かした丁寧なフィードバックから具体的な対策を提案します。
◯大学・研究機関
SDGs課題に取り組む様々な分野の研究者の方から、現状と課題について直接指導をもらいながらアクションプランを作成します。テーマは、プラスチック、防災、気候変動、農業、海洋、教育と人権、コロナウイルスなど多岐にわたります。
◯企業
企業経営者である卒業生から与えられたミッションにそって、企業として利益をあげつつ、社会貢献をしていくために、経営者としての視点からアクションプランを提示します。
◯NGO・国際機関
UNICEF、JICA、世界銀行などの国際機関や、子ども食堂などのNGOではたらく卒業生から、それぞれの現場で抱える課題についてレクチャーを受け、解決策を考えます。

<3年次の学び>
◯「卒業探究」成果発表会
環境問題や人権問題、経済問題、身近な関心のある社会問題等々、多岐にわたるテーマから自ら設定した課題テーマをもとに、1年かけて探究を進めます。綿密な情報のリサーチと探究を経て得た成果をポスターにまとめ、セッション形式で、1・2年生や保護者の前で発表しました。

<海外フィールドワーク(オンライン)>
◯カナダのUBC(The University of British Columbia)の大学生と文化や教育の違い、またプラスチック問題といった環境問題について英語でディスカッションを行い、活発に意見交換をしました。

◯カリフォルニア大学アーバイン校が主催するリーダーシップ育成プログラムを受講し、高校生起業家や環境問題についてのワークショップに参加しました。

◯核廃絶問題研究機関をもつミドルベリー大学院モントレー校の提供する核廃絶平和教育プログラムを受講し、核不拡散に関する国際関係の枠組みや核兵器が社会に与える影響について考え、全校生徒に発表する機会を設けました。

<GLP(Global Leaders Program)>
2、3年生の希望者による課外活動として、核兵器の使用によって起こりうる、環境や食料問題などをテーマに探究活動を行いました。若い世代に核廃絶の重要さを理解してもらうツールとして作成した「核廃絶カードゲーム」の有用性についてまとめ、全国高校生フォーラムで発表し、全国120校以上の中から各校生徒の投票によって上位4校に贈られる「生徒投票賞」を受賞しました。

来年度の活動計画

本校は、2022年にユネスコスクールキャンディデート校の認定をいただきました。これまでユネスコスクールの重点分野への探究の取組みを、1年生全員と2,3年生の文系クラスの生徒を対象に行ってきましたが、来年度からは理系クラスでも理数探究プログラムをスタートし、地球規模課題をより多角的な視点から探究する活動をさらに充実させていきます。また、コロナ禍においてもオンラインを利用しながらミドルベリー大学院やカリフォルニア大学等との国際交流を続けてきました。今後も、ブラジル創価学園や関西創価高等学校など多くのユネスコスクールとの交流を深めていきます。また、国内国外のフィールドワークを中心に、大学やNGO組織との連携・参加をよりいっそう積極的にすすめ、核廃絶問題などの世代を超えて乗り超えていくべき課題を自分事ととらえ、その取り組みを発信する活動をすすめていきます。