2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 食育

本学園は「世の光となろう Shine Your Light Globally」をスクールモットーとし、「世を照らす太陽のように世界を舞台に活躍できる女性」「身近な人を照らすことのできる女性」へと生徒が成長して欲しいと願い、ESD,SDGsを学校目標達成の一つの柱として捉え、SDGs達成を見据えた活動を通して、自己実現を目指し、奉仕の心と社会や世界の事柄に関心を持ち貢献できる人材の育成を目標としている。
本校は2014年度から文部科学省から指定され、スーパーグローバルハイスクール(SGH)の活動として企業や大学と連携し、世界を視野におきグローバル・リーダーとして活躍できる女性人材育成プログラムを2019年3月まで実施してきた。2019年度4月からは、文部科学省が助成する「地域との協働による高等学校教育開発推進事業」の指定校となり、他者と協働しながら新しい価値を創造できる力を持つ人材の育成を行っている。SGHの中心的なプログラムであった「LABO活動」は、世界規模の課題を、海外研修などを重ねて研究する活動であったが、4月からは「LABO活動」を「Act global」の活動と位置づけたことに加え、これまで高校の行学や総合的な学習の時間に実施していた「サービスラーニング」を、より緊密な地域連携を構築した「Act local」をモットーとした社会参与学習プログラムとして再編・強化し、「LABO活動」と並置し活動をしている。

活動内容
①LABO活動(グループ探究活動)
高校1年生・2年生の希望者からなるメンバーで2年間を通して以下のテーマについて調査,研究を行うことで,貧困,教育,ジェンダー,産業と技術革新の基盤,住み続けられるまち,平和と公正,パートナーシップといったSDGs達成に寄与する知識,能力の向上,想いの醸成に寄与した。

テーマと主な対象地域
LABO1企業や個人で活躍する女性グローバル・リーダーの研究(アメリカ合衆国)
LABO2日本人女性のジェンダーギャップの研究(フィンランド共和国)
LABO3海外で活躍する女性リーダーの研究(カンボジア王国)
LABO4途上国女性の社会進出課題(タイ王国)

②サービスラーニング(ボランティアを通した社会奉仕体験学習)
活動を通して社会課題の発見,解決への提言を行う実学型プログラムで,高校1・2年生3~5名のグループで実施される。多くの生徒が参加し,様々な視点から課題を発見,検討した。
テーマの区分と活動内容
1、生物・環境
活動テーマ・取り組み:アルミ缶集めを給食に変える、多摩川周辺のプラスチック調査、ホームレスの方への炊き出し、お祭り前後の清掃,絶滅危惧種について学ぶなど
2、子ども教育
活動テーマ・取り組み:子どもの体力・健康状態、子どもの安全、子どもの食生活,子どもの貧困、待機児童など
3、保健医療・食品
活動テーマ・取り組み:子どもの保健医療、難病の子どもを取りまく環境問題など
4、多文化共生・グローバル
活動テーマ・取り組み:在日・訪日外国人の援助、自然災害での外国人への援助、
東京オリンピックに向けて日本が抱える問題、
外国人が過ごしやすい町づくりなど
5、その他(町おこし、防災、震災など)

③上記以外のSDGs達成のための活動
・中学生も含むSDMs(模擬国連の会)の参加
・ESDの視点で展開されていた授業にSDGsの視点も含めた
・探求的な個人研究「私の研究」(中学生は必修、高校生は選択)の実施
・生徒会の活動(医療従事者への応援メッセージ募集など)
・SDGsの理解を深めるための外部講師による「ユネスコスクール課外授業」の実施

これらの活動によって、SDGsに対する関心が高まるとともに、他者と協力しながら新しい価値を創造する力、積極的にチャレンジする力が養われた。

来年度の活動計画

今年度までの活動を継続・発展させることを基本としつつ,これまで教員主体で行うことの多かった講演依頼や活動計画なども生徒から声が挙がるようになってきたことを踏まえ,生徒たち自身が生徒たちのために様々な活動を展開できる仕組みづくりを行っていく。それにより,より深く自分事として諸課題に向き合い,深く思考し,協働的に課題を解決していく力を養っていく。