2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 平和, 人権, 持続可能な生産と消費, 食育

 当校は,「地域と協働する学習」を活動テーマとして,ESDを生活科と総合的な学習の時間の中核と捉え,ESDの実践を通して様々な交流を大切にしながら地域と協働する活動を行い,自己有用感を高め,社会に貢献できる児童の育成を目標とした。
 具体的には,生活科,総合的な学習の時間を柱に,①地域に係わる学習,②国際理解に係わる教育,③人権・平和に係わる学習,④地域と協働する学習を行った。

① 地域に係わる活動(3年生)

 下山地区の新潟が誇る特産物である“やわ肌ねぎ”の植え付けや収穫を行った。やわ肌ねぎは,とても美味しい食材だが,生産者が高齢化していたりお世話が大変なため生産する農家が減少していたりする現状がある。地域の特産物として,地元の生産者と一緒にやわ肌ねぎの植え付けや収穫を行ったり,話を聞いたりする活動を通して,実際の収穫の様子や集荷の実態や生産者の思いや願いを理解することができた。また,生産者を招いて収穫を感謝する会を行い,やわ肌ねぎを食しながら学習したことや感じたことを生産者へ伝えることができた。この学習で,児童がやわ肌ねぎに興味を抱き,地元の特産物として大切にしていかなければならないものであると自覚する学習になった。

② 国際理解に係わる教育(4年生)

 空港で働く方々(整備士や窓口で働く人)から直接話を聞いたり,空港内の様子を見学したりする活動を通して,新潟空港が新潟県や新潟市にとってとても重要な交通の拠点になっていることを理解した。新潟空港は国際空港であることから,“世界とつながる新潟”を意識し,世界を身近に感じることができた。また,外国の方や日本以外の国について知っている方から話を聞くことで,児童は世界に目を向けるきっかけとなり,興味をもった国々を調べ日本と異なる文化があることに気付いた。

③ 人権・平和に係わる学習(5年生)

 「下山をよりよい町にするために」をテーマに学習を進めた。車イス・アイマスク体験,盲導犬ユーザーの方との交流やブラインドサッカー・車イスバスケなどの体験を通して,児童の人権意識を高め,周りへの思いやりの気持ちをもつことの大切さに気付いた。
 また,学習したことを生かして,自分たちの住む地域は,障がいのある人にとっても障がいのない人にとっても安心・安全で過ごしやすい町かどうかについて見直し,調べ活動を行った。調べたことをもとに,安心で過ごしやすいところ,危険なところ,過ごしにくいところやその改善点についてまとめ,地域の方や行政相談員の方々に発表し,よりよい町になるよう働き掛けた。

④ 地域と協働する学習(6年生)

 6年生は,「自分たちにできること~下山地域のために」をテーマに学習を進めた。そらタウン(空港前商工振興会)の会長さんや地域ボランティア(寄りなせあいあい主催)さんにお話を伺い,下山地域の現状や課題について教えていただいた。また,そらタウンの店舗と地域の保育園や幼稚園,介護施設等に分かれて,一日職場体験・ボランティア体験をさせていただき,地域の方たちが,人々のつながりを大切にしながら,下山地域を活性化させようという願いをもって働いていることや住みやすい地域にするために努めていることなどを学ぶことができた。さらに,児童自身も下山地域の一員として,地域のために自分にできることに取り組んでいこうという意欲をもつことができた。自分たちにできることの一つとして,パンをデザインし地域のパン屋さんで販売していただき,目的を達成する自信や満足感を得ることができた。

来年度の活動計画

次のような学習を計画している。

1学年 未来の空港絵画展(図工)

2学年 空港まち下山探検隊(生活)

3学年 大好き下山 わたしのまち(総合)

    やわ肌ねぎ調査隊(総合)

4学年 世界の国からこんにちは(総合・音楽)

    空港見学(社会)

    そらタウンの仕事(社会)

5学年 酪農から学ぶ(総合・食育)

    住みよいまち下山(人権・福祉・防災)(総合)

    工業生産とわたしたちのくらし(社会)

6学年 私たちにできること(総合)

    プロフェッショナルな仕事(パイロット)(国語・総合)