2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 平和, 人権, その他の関連分野

登校は、「自ら切り拓いていく力をもつ、人間性豊かで、たくましい児童の育成」を学校目標として、ESDを校区の豊かな歴史遺産と自然環境の中で、住みよい地域づくりをめざす環境教育と捉え、ESDの実践を通して、地域の素晴らしさを認識するとともに、郷土を愛する心をもち、人との関わりを大切に住みよい環境づくりをめざす教育を推進した。具体的には、人権教育・環境教育、校区の歴史遺産を柱に、①環境に関わる活動、②生物多様性に関わる教育、③地域に関わる学習、④人権・平和に関わる学習を行った。

しかし、今年度もコロナウイルス感染感染防止や感染による欠席や不安のために、いろいろな活動が制限され、その中でできることを各学年が模索しながら、できる限り体験活動も行っていった。

 

①環境に関わる活動

1年生では、生活科の「いきものだいすき」で飼育活動を行った。図書の本や教科書、ネットを活用して、教室で昆虫を飼うために必要なものを調べた。それをもとに、バッタの好む草を土ごと入れるなど、飼育環境を整えた。その後、飼育家庭での発見を絵や文にまとめた。他者に伝えられるよう、発表を録画して互いに見合った。

 

4年生では、「木のいいところ 橿原からの発信!」をテーマに取り組んだ。校外学習では、川上村の「匠のむら」へ行き、お箸づくりを体験したり吉野からゲストティーチャーを迎えて吉野の木を使った作品作りをしたりした。奈良県の森林について自分の学習課題をもち、調べ学習に取り組んだ。調べて分かったことや伝えたいことは、タブレットを使ってまとめ、発表した。

 

②地域に関わる学習

2年生では、「町のすてきを見つけよう」をテーマに、町探検を計画した。店の人にインタビューをしたり地域を歩いたり、地域の押し花名人に押し花を教えてもらったりして町のすてきに気付くことができた。訪問した店に大型カードを作成して届けると、店に飾ってもらい、店前を通るたびに店とのつながりを感じられるようになった。

 

3年生では、地域探検をし、その魅力を見つけ出す学習を行った。本校の校区には、住宅が多い地域や田畑が多い地域、文化遺産が多い地域等、特色ある地域がある。探検して、国地図を使って、地図記号を書いたり、特色ある地域を色分けしたりして、班の中でのおすすめの場所を考えた。班でまとめた地図をお互いに発表し、自分の住んでいる地域の魅力を伝え愛した。

 

5年生では、「チャレンジ」をテーマに様々な活動をしている。今年は学校の近くに田んぼをお借りし、地域の方の協力のもと田植えや稲刈りを体験した。田植え後は、放課後や休日にも自主的に田を観察に行く姿も見られ、子どもたちは、育てる大変さと面白さを知った。また、この活動を通じて地域の方との交流も深めることができた。

 

③人権・平和に関わる活動

6年生では、「反戦平和」に取り組んだ。学習したことを下級生に伝えるために企画した「折り鶴集会」では、戦争の怖さや平和の大切さ、自分たちにできることなどを伝えることができた。みんなで協力して仕上げた千羽鶴を、修学旅行の際、加西市の鶉の飛行場跡地にある平和記念碑に献鶴した。

 

 

来年度の活動計画

ユネスコスクールとして、知識や思考力、問題解決能力にとどまらず、世界的な視点で地域の人や同世代の子どもたちに向け発信することを重視し、児童自らが学び、実践することでESDの学習を進め展開していく教育活動を推進する。そこで、児童につけたい資質能力を「主体的に学ぶ意欲」「自ら考え、表現する力」「実践する力」とし、ねらいに迫る活動に取り組む、。具体的には、人との関わりや自然とのふれあいを重視した体験活動を充実させる。そして、地域の専門機関と連携し、地域の人材を活用しながら学びを深めていく。さらに学んだことを他者に伝えることの喜びを味わわせたい。

低学年では、地域の人々と触れ合う中で、自分たちの住む地域の良さ、便利さに、体験や地域の人々との交流を通じて気付かせる。中学年では、自分たちの、住む地域と他の地域の特色を比較し、課題を見つけ、他校や公共施設の見学などの学びあいを通じて解決する方法を考える。高学年では、さらに、世界にも目を向け、平和について世界に生きる日本人としてどのようなことができるかについて考え深めさせたい。そして、自ら考え学んだことを地域に発信する力を育てたい。