2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 気候変動, 環境

①あさがおの栽培活動(1年生)

春、あさがおの種を思い思いの鉢にプランターに植えました。家から持参する子、学校の片隅にあるプランターを見つけてくる子など、様々でした。自分が育てていくあさがおの鉢をどこに置くのか。ここも一人一人が考え、置く場所も決めていきました。数日後、芽が出ます。ところが、全員のあさがおから芽が出ることはありませんでした。どうして芽が出ないのか、子どもたちにとっては不思議な出来事です。地域で活動をする、あさがお栽培の専門家(アドバイザー)をお招きし、質問します。原因は、土のどのくらいの深さに種を蒔くかでした。

子どもたちは教えてもらった通りに、再度種を蒔きました。芽が出なかった子たちも今回は成功です。あさがおはすくすくと大きななり、たくさんの花が咲きました。あさがおのトンネルをつくり、あさがおが咲く様子をトンネルの内側から眺め、友達同士で喜び合う姿もありました。夏休みには、自宅へ持ち帰り、お世話を続けました。秋には、リースも作りました。あさがおは種をつけました。その種を次の春を待つのではなく、すぐに新しい花を咲かせてほしいと、すぐに種をまく姿もありました。子どもにとっての本当は、やってみないと見い出せないのです。あさがおと出合い、仲間とつながり、植物の美しさと力強さを知ることができました。

②地域の神社に手作りの百葉箱を設置(3年生)

学校近くにある神社は、田んぼに囲まれた中にあります。風が通り、夏でも涼しさを感じられる場所です。温暖化が進む今、田んぼに囲まれた環境が過ごしやすいことを実証しようとする地域の方に、神社の活動を通じて子どもたちは出会いまました。そして、その方から、百葉箱を制作してほしいという依頼を受けます。百葉箱づくりが始まります。気温に目が向いた子どもたちは、理科の「ひなたとひかげ」の学習を通じて温度計の見方を学び、田んぼに囲まれている神社の気温はどのように変化するのか、そんな問いも抱きながら、百葉箱を制作していきました。完成した百葉箱を神社に設置する時には、神社を管理する方にもご参加いただき、小さな設置式を行うことができました。気温の計測を通して、わたしたちが暮らす田んぼに囲まれた環境の過ごしやすさを、数値からも立証できればと思います。

③様々な生き物との暮らし(2年生、3年生)

2年生では、アヒルとヤギ、3年生では三元豚と鶏の飼育を行ってきています。アヒルはひよこから育てています。小さかったアヒルは、日に日に大きくなり、その間、アヒルが水浴びできる池をつくり、獣に襲われない頑丈な小屋をつくりことができました。今は、その小屋で元気に過ごしています。ヤギはメスのヤギです。赤ちゃんを産んでほしいと願った子どもたちは、牧場にお願いし、オスのヤギを借りることができました。12月、交尾をするところを観察することもできました。春の赤ちゃん誕生が楽しみです。

三元豚はお肉になる豚です。子どもたちはそのことを受け入れ、おいしいお肉にさせるため、毎日決められ餌をあげ続けました。そして、1月、出荷のできる体重に到達し、お別れの時を迎えました。トラックに載せられ、そのトラックが見えなくなるまで、子どもたちは手を振り続けました。お肉は加工され、子どもたちの手元へ戻ります。最後は、ニワトリです。有精卵を購入し、孵卵器から5羽の雛が生まれました。卵が少しずつ割れて、中から雛が生まれた時、大きな歓声が上がりました。小さな小さなひなも大きくなり、オスのニワトリは、毎朝立派に鳴くようになりました。どんなに大きくなっても、子どもたちはニワトリを抱きかかえ、ぬくもりを感じています。

飼育する間には、各学級おもいもよらない出来事に遭遇します。そんなときは、すぐに答えを求めるのではなく、常にみんなで話し合い、自分たちにとっての答えを見いだしています。

④学校の大池をきれいにしたい(5年生)

5年生は、今年、メダカを育てています。近くの用水からと学校の大池に生息するメダカをとり、学級で購入した大きな水槽に入れ、お世話を続けています。お世話をしていく中で、学校の大池を、水中に生息する生き物にとって、もっと過ごしやすいきれいな環境したいという思いが芽生え、秋から冬にかけ、寒い中ポンプで水を抜き、泥などを取り出し、環境をきれいにしていきました。もちろん、大池に生息している生き物は一時避難させました。網ですくい、メダカやフナを見つけ出す作業も大変でしたが、子どもたちは清掃活動をやり遂げることが出来ました。春になれば、大池に水を入れ、生き物たちも池に戻す予定です。生き物にとっての過ごしやすい環境をどうつくっていったらよいのか、子どもたちの探究は続きます。

 

⑤身近な土器づくりから本格的な陶芸へ(6年)

6年生では、本格的な焼き物に挑戦しています。4年生の時の野焼き(土器)をきっかけに、焼き物を続けてきています。5年生では、ドラム缶を改造して『ドラム缶窯』を製作して焼き物をしました。そして6年生の今年は、地域の松代焼きと出合い、職人さんの焼き物作りを間近で見ることもできました。ひび割れのない丈夫な焼き物、そして、より美しい焼き物をつくるにはどうしたらよいのか、釉薬にも目を向け、本格的な焼き物に発展しました。子どもたちの探究は、まだまだ続いています。

 

来年度の活動計画

<SDGsと繋がる学び>

各学級の中核活動とSDGsとのつながりだけでなく、児童会の活動でもSDGsとのつながりを意識し、全校一人ひとりが、持続可能な社会をめざす一人として、探究する学びを実現させていきたい。