2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 人権, 持続可能な生産と消費

 本校は,学校目標「たくましく心豊かな地球市民」の具現を目指し,ESDの活動を据えることを具現のための手がかりと捉え,子どもに内在する自己表現力・課題探究力・社会参画力が発揮されるような実践を目指した。具体的には,教科等の総合化を柱に,環境に関わる活動(①),持続可能な生産と消費に関わる活動(②),文化多様性に関わる活動(③),人権に関わる活動(④)を行った。

① 環境に関わる活動

地域の文化財を大切にし,郷土を愛する生徒を育むために,国内外からたくさんの観光客が訪れる松本の街のシンボル「国宝松本城」の境内や外堀の落ち葉はきを目玉にしている。また,住みよい環境を持続できる生徒を育むため,生徒会を中心に有志を募り,学校の環境整備,周辺の落ち葉掃きを実施した。

② 持続可能な生産と消費に関わる活動

全校生徒がユネスコスクールの生徒であることをさらに自覚できるために,学校の行事や生徒会活動において,SDGsの17の項目とのつながりを意識し,各委員会が主体となって,各種活動を企画・推進した。

③ 文化多様性に関わる活動

普段の生活が地球規模の問題を捉えるカギであることを実感できるように,学校目標の「地球市民」として,一人一人がかけがえのない存在であり,また,その一人一人の活動が,持続発展可能な社会を創っていることが実感できるよう,生徒集会を重ねてきた。また,文化祭では,各学級が総合的な学習の時間での歩みを発表し,地球市民として,リアルな「もの・ひと・こと」と触れる中で学んだことを共有し,これからの生き方について考える機会とした。

④ 人権に関わる活動

地球規模の気候変動や普段体験することのできない環境での生態系を学ぶことで,普段の生活について再度感謝の気持ちをもてるように志賀高原ユネスコエコパークへの宿泊学習を実施した。また,パートナーシップをより深めるために,同県のユネスコスクールである附属長野中学校と合唱での交流を行い,お互いの学校のかかわりを深めたり,これからの活動に向けての意欲向上となる活動をおこなったりした。

来年度の活動計画

「たくましく心豊かな地球市民」の具現のために,自己表現力・課題探究力・社会参画力が発揮されるためのカリキュラムの開発を推進する。その際,幼小中一貫教育を展開していることを活かし,学校園としての12年間に渡るカリキュラムマネジメントの視点を大切にしていく。

 次年度も,SDGsの17の目標と生徒会活動がどのような関連性があるのかを考え,活動の精選や新たな活動を実践し,17の目標を意識し生活できるようにする。また,1~3年時の宿泊行事の目的の一つにESDの視点を盛り込み,持続発展可能な社会の実現のために系統立てて展開していくようにする。

生徒一人一人がもつ「たくましく心ゆたかな地球市民」像を具現化できるように, 国内外のユネスコスクールとの交流の強化していく。