2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 人権, 貧困

本校は,「心身ともにたくましく心豊かな真の地球市民の育成と,国際的・地球的視野から崇高な生命と地球を保全し,社会と人類の幸福に貢献することのできる児童の発達に寄与すること」をねらいとして,活動を行っている。

①“暮らすの観点に係わる学習

昨年に引き続き,もし災害に遭ったときにはどんな備えが必要なのだろうと考えた子供たちの姿があった。全員で同じ活動を行うのではなく,各自が必要だと考えた防災グッズ作るなどの活動を続け,全校にその防災グッズを使ってもらう「防災博物館」を企画し,実行していった。自分たちが作成した防災グッズを使ってもらったり,防災に関わる動画を低学年の子供たちが意欲的に見る姿を見て,「自分たちだけでなく全校にも防災のことを知ってもらえて嬉しかった」とこれまで以上に積極的かつ発展的に,よりよい解決策を考え続けることができた。

②“暮らすの観点に係わる学習

松本市には逢初町(あいぞめちょう)と呼ばれる地域がある。もともとその地域は藍染が盛んだったことが由来であるという。その土地で今もなお藍染を続ける職人の方から藍の種を譲り受け,自分たちも藍染をしたいと活動してきた子供たちの姿も見られた。藍を通して様々な植物に関心をもち,比較し藍の特徴をより明らかにしていった。さらに,藍を自分の友達や家族のように考え,藍のために活動し続ける中で次第と藍染職人の方への興味やなぜ,その土地で藍染を続けるのかなどの問いが生まれてきている。藍染職人の方を通して,地域社会に対する誇りや愛情,地域社会の一員としての自覚を深めるきっかけになる芽が出てきたように思う。

③ “生きるの観点に係わる学習

昨年度に引き続き,児童会本部と,ユネスコ委員会が協同でユニクロの「服のチカラプロジェクト」に参加した。

服のチカラプロジェクトとは,子どもたちが主体となって,不要になった子ども服を回収して,難民の方々など世界中で服を本当に必要としている人々に届ける活動である。この活動を通じて,次世代を担う子どもたちが国際問題や環境問題に関心をもつだけでなく,服のチカラを知り,自分にもできる社会貢献があると気づくねらいがある。

この活動を通して,現在世界には「難民」と呼ばれる,戦争や紛争,政治情勢の悪化に伴って,家をはなれ,国を追われることになった人々が約6850万人以上いる状況を理解し,そうした人々に対して,自分たちが行えることは何か考えることができた。

子ども達は,委員会を中心に,服の収集を呼びかけた。難民の方にどんな服だったら良いのかを考え,怖くないデザインの服がいいのではないかと考えポスターをつくったり,校内で呼びかけ,多くの服の収集を行うことができた。

来年度の活動計画

・児童は,自然や生き物,環境のことに興味を持ち,主体的に取り組むことができているので,次年度も各学級での取り組みは継続したい。

・保護者や地域の方々にも理解・協力していただいている活動(エコキャップ集めなど)は次年度も継続する。

・持続可能な社会の構築の観点が盛り込まれているので,ESDの考え方を念頭に置きながら教育を実施していきたい。

・chromebookを積極的に活用しながら,学んだことをさらに発信していきたい。