2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, エネルギー, 環境

本校は,愛知県岡崎市の最北端に位置し,市の中心部から10キロ近く離れている。豊かな自然に囲まれ,生徒は自然から多くのことを学べる環境にある。本校はもともと山林を開いて開放され,自然豊かな地域に建てられている。さらに,周辺の複数の住宅団地の増設により,サルやイノシシなどの野生動物はすみかを失い,食料を求め,人里へ下りてきて,田畑を荒らすようになった。本学区では,人間と動物の共生が身近な問題となっている。そこで,本校の総合的な学習の時間では,地域の環境問題を取り上げている。1年で動物や環境について学び,2年で人の暮らしに焦点をあてて考え,3年では将来的な視点から人と自然との共生について考えていく。自然を守りながら人間も豊かに暮らしていくという双方の視点で,これからの社会生活について考えさせていきたい。

本校の総合的な学習では,こうした地域教材を生かした環境学習について,特にカリキュラムを編成し,系統性をもたせ,教育課程の中に位置付けている。
1年生では,学区で大切にしている「ササユリ」や獣害問題などの自然環境について学習している。今年度は,岡崎市役所環境政策課と連携しながら,学校の近隣にある自然体験の森で,外来種のオオフサモ駆除を実施した。生徒たちは生態系のバランスを保つことの難しさを実感した。
2年生では,「エネルギー問題と人間のくらし」という単元のもと,火力発電や太陽光発電について調べたり,自分たちで考えた節電プランを実際に行ったりした。今年度は,新型コロナウイルス感染症により,職場体験学習が実施できなかった。その代わりに,身近な大人や講師から働くことについての話を聞くなど,キャリアについての意識も高めた。
3年生では,1・2年の総合的な学習で学び,考えてきたことをもとに,持続可能な地域づくりを目指して,学びを深めた。自然との共生や人の生活など,さまざまな視点から物事を捉え,これからも住み続けられる地域づくりについての考えを発表し,学び合うことができた。

来年度の活動計画

今年度の学びを一部マイナーチェンジしながら,生徒の実態に合わせた学習を展開していく予定である。
【来年度計画】
1年生・・・できるのか?人間と自然の共生
2年生・・・エネルギー問題と人間の暮らし,キャリア教育
3年生・・・「共生」が実現する,我が町新香山の未来を創造する