2018年度活動報告
本年度の活動内容
環境, 平和, 人権, 福祉, 世界遺産・地域の文化財等, 健康, その他の関連分野
当校は,「輝く子(ひとり歩きのできる子)~進んで学ぶ子,共に歩む子,自ら鍛える子~」を学校理念として,ESDを,郷土の未来を繋げる子の育成のための教育と捉え,ESDの実践を通して,故郷を知り自分から関わっていくことで,故郷の良さに気付き,ここで生きることの価値を意識しながら生活する心情の育成を目標とした。
具体的には,郷土教育・福祉教育を柱に,①「郷土を知る」に係わる活動,②郷土の中で体験する活動,③郷土で働く人から学んで自分に生かす学習,④福祉体験活動を行った。
①「郷土を知る」に係わる活動
1年生は,地元の原山公園にて虫を捕まえる体験をとおして,郷土の自然の美しさ,豊かさを実感する。2年生は,町探検をとおして,学校周辺の地域の様子を把握する。3年生は,地元の酪農農家やほうれん草農家へ訪問して,乳牛の飼育やほうれん草の栽培について学ぶ。また,社会「昔のくらし」の学習において,地域の方に来ていただき,昔の道具を見てもらったり,昔の生活についてお話を聞いたりした。
②郷土の中で体験する活動
5年生が,地元の農家の方の田んぼを借り,その地元の方の指導のもと,稲作体験を行った。春に田植えを行い,夏には苗の生育状況を観察し,秋に稲刈りと脱穀を行った。収穫した米は,家庭科の時間に子どもたちが炊き,給食時間に食べた。新宮地区は,緑豊かな地域であり,稲作をしている家も多い。しかしながら,子どもたちのほとんどが米作りの経験がない。地元農家の方の協力のもと,自分たちでお米を作り食べることを通して,自然のありがたみや勤労することの大切さを実感する。
③郷土で働く人から学んで自分に生かす学習
6年生が,地元で働いている方のお話を聞く。今年度は,新宮地区まちづくり協議会会長,地元で陸上を教えてくださる方,ハローワークの職員等,様々なの方々が講話をしてくださり,子どもたちは郷土で働く人から,自分の将来の職業について漠然としてではあるがイメージを描くことができた。この取組は,郷土教育とともに,将来の自分の夢をかなえるキャリア教育と繋げるものである。
④福祉体験活動
4年生が,市の社会福祉協議会の方の協力のもと,福祉体験学習を行った。この学習の初めには,福祉協議会の方に「福祉」全般について講話をしていただいた。その後,目の不自由な方に,日々の暮らしや盲導犬についてお話しをしていただいたり,手や足に重りをつけ,目には視界を狭くする眼鏡をかけるシニア体験をしたり,車いす体験をとおして高齢者や障がいについて学んだりした。5・6年生が,海外で活動しているNPOの方を招き人権平和について講演を聞いた。
来年度の活動計画
・3年生~6年生にかけては,主に総合的な学習の時間に,それぞれが個人目標と計画をたてて,学習を進めていきます。それぞれの単元の最後には,学習した内容をまとめて「輝き学習」として,発表会を開きます。学習する内容は,歴史や農家で働く人々等,各教科や特別活動の学習内容と重なる部分もあり,総合的な学習と社会科を並行して進めています。
・1年生,2年生については,主に生活科の時間に,「郷土を知る」に関わる活動を行っています。
・また,全校や学年に関わる活動については,行事として取り扱っています。
・校務分掌の中に,郷土教育担当を位置づけ,担当者が,郷土教育全体計画を作成して,学校の教育目標の元,郷土教育の目標を定め,目指す児童の姿を明確にしています。郷土教育全体計画には,各学年の重点目標や教科や総合的な学習,道徳,特別活動での目標や実施内容も示しており,学校全体で組織的かつ継続的に取り組める体制を整えています。また,この全体計画は,保育園や中学校とも連携しており,系統立てて学習をすすめるようにしています。