2021年度活動報告

本年度の活動内容

本校は，「輝く子　～進んで学ぶ子，共に歩む子，自ら鍛える子～」を教育目標とし，ＥＳＤを『郷土の未来につなげる子の育成のための教育』ととらえている。ＥＳＤの実践を通して，「地域に生きる人・もの・ことから深く学ぶことを通して，ふるさとを愛する心と，ふるさとの未来を支える『地域社会人』として生きる力を育むこと」を目標とした。

具体的には，①体験して深く知ること，②人の生きざまに触れること，③地域に貢献すること，④まちづくりに参画すること，を柱にし，学年ごとにテーマを決めて活動した。

①「体験して深く知る」学習

１年生は，地元の原山公園にて虫を捕まえる体験を通して，郷土の自然の美しさや豊かさを実感した。２年生は，町探検を通して，学校周辺の地域の様子を把握した。３年生は，地元の酪農農家やほうれん草農家を見学し，乳牛の飼育やほうれん草の栽培について学んだ。４年生は，市の社会福祉協議会の協力のもと，視覚障害をもつ方の暮らしや点字について学んだ。また，５年生は，乗鞍青少年交流の家での宿泊研修では，五色ヶ原のトレッキングを行い，環境問題や生物の多様性について考えた。６年生は，校区の神社や文化財について地域の方から話を聞き歴史について学んだ。

②「人の生きざまに触れる」学習

５年生が地元の農家の方の田んぼを借り，その方の指導のもと稲作体験を行った。春に田植えを行い，夏には苗の生育状況を観察した。今年度は稲刈りを行うことができなかったが，家庭科の時間に収穫した米を炊いて給食時間に食べた。新宮地区は緑豊かな田園風景が広がる地域である。しかし，子どもたちのほとんどが米作りの経験がない。地元農家の方の協力のもと，自分たちでお米を作り食べることを通して，自然のありがたみや働くことの大切さを実感した。

③「地域に貢献する」学習

４年生は，敬老会・長寿会の方々に向けて，絵手紙や壁飾りなどをプレゼントして交流を図った。人と人との関わりが希薄になりがちなコロナ禍の中ではあったが，お年寄りや子どもたちにとっても，心と心を近づける活動になった。５年生は，コロナハラスメント撲滅をうたうシトラスリボンを作成し，それにメッセージを書いた短冊をつけた飾りを作った。それを，いつも登下校を見守ってくださる「見守り隊」の方々に，感謝の気持ちを込めてプレゼントした。

④「まちづくりに参画する」学習

３年生は，地区のまちづくり協議会が主催した校区にある公園の花時計の整備に参画した。地域の高校生の指導を受けながら，花時計を彩る花の苗を丁寧に植えていった。普段生活している地域の環境整美の一端を担い，地域の一員として生活していく意識を高めることができた。

来年度の活動計画

○めざす児童の姿

（１）郷土の自然・歴史・産業・文化・人々の暮らしについて，体験を通して学び，積極的に関わることができる。

（２）郷土の自然・歴史・産業・文化・人々の暮らしについて，自分の生活とつなげて考えることができる。

（３）郷土をよりよくするために，自分ができることを実践しようとする態度を身に付けることができる。

○学年ごとに重点目標を設定し，総合的な学習の時間を中心に「新宮」について学び，郷土を愛する気持ちや態度を育てる。